コショウダイの美味しい食べ方レシピを検証【7種食べ比べ】

独特の模様が美しいコショウダイ気になること
独特の模様が美しいコショウダイ

コショウダイっていうお魚の美味しい食べ方知りたくないですか?

今まで生きてきてコショウダイという名前のお魚を食べたことが無いというそこのあなた!

もったいないですよ!!

多少当たりはずれはあるのかもしれないけど、この魚、当たれば超優秀ですよ!

(当たれば=寄生虫いなければ)

しっかり美味しい上に非常に保存がきく。真鯛やイサキの美味しさに加えて食べやすさもあり、さらに石鯛のような保存性の良さを兼ね備えていて美味しく食べられる期間が非常に長いというすごいお魚でした。

スーパーで見かけたらとりあえず買いの選択肢に入れても良いかもしれないレベル。

・・・と、今回はそんなコショウダイを入手した場合にどんな食べ方が一番魅力を感じられそうか、鹿角島定置からの鮮魚セットに入ってきたのコショウダイで7種類の食べ方を比較してみた。

鮮魚セットを頼む人は遅かれ早かれ遭遇する魚な気もするので、チラ見おすすめです。

この記事はこんな方向け

  • 初めてコショウダイを釣り上げた!どうやって食べようかな?
  • 鮮魚セットにコショウダイ入ってきたけど真鯛とかとは食べ方違うの?
  • コショウダイの美味しい食べ方を知りたい!!

コショウダイの身質の特徴

コショウダイの前評判はどことなく低評価なのが気になる

今回食べたコショウダイは全長約40cm前後で神経締めと血抜きが施されたもの。

この魚、ネットで調べてみるとおおよそ以下2点が気になるところだ。

  • 磯臭い
  • 寄生虫がいる

まず磯臭さ。コショウダイの生息エリアはまさしく磯。真鯛や石鯛よりもイサキが近縁になる魚なので風味はイサキよりになる。

なのでそこまで地域差は無いと思うけど、生息している場所や食べ物によっては磯臭い個体がいても不思議ではない。

そして寄生虫。人体に害は無いらしいが、見た目がちょっと無理な人には厳しそう。大型になるほど規制されている確率が高くなるとのことなので、程よい大きさをゲットできれば安心できるかも。

うーん、臭いも寄生虫も運の要素が大きいからこのあたりはどうしようもないなw

逆にこの2点をクリアすれば結構美味しい魚らしい。

捌いてみた感じ

磯の魚っぽい雰囲気を感じる
磯の魚っぽい雰囲気を感じる

さて、まず寄生虫は・・・いないっぽい!!ということは今回のコショウダイは当たりみたい。

そして身の感じは「硬い」。鱗もそれなりに硬くて取りにくさがあるし、皮もやや硬い。サバやサワラとは全く異なっていて石鯛そっくりの硬さだ。もう捌いてる時からこれは日持ちするタイプの魚だなってのがよく分かる。

色は綺麗な白。で、臭みは全くしない。でも石鯛は加熱することで独特の磯臭さが出てきたし油断はできない。でもなんかもう既に美味そう。

皮を引くとじんわり脂
皮を引くとじんわり脂

皮も少し硬めなので背側のサクを皮引いてみた。皮目の脂がちゃんとのってるみたい。

お腹すいてきたな…

そして頭を取ってみると、エラブタの後ろがオレンジ色。さすがイサキの仲間よ!

これは確かにイサキの仲間
これは確かにイサキの仲間

7種を食べ比べ!

早速食べ比べしていきますよ!

case1:刺身

まずはやっぱり基本のお刺身。捌いて感じたあの硬さがどんな感じなのか、そして臭みとかあるのか気になるところ。

2日目

いざお刺身!!
いざお刺身!!

一口目!

硬い!!w

…いや、鯛やイサキをイメージしたから硬いだけであって石鯛だと思うと違和感ないな。

念の為薄切りも用意。

写真

うーん、これは旨味がでてて、、大変美味しいですね!

脂の乗りは正直全然わからないけど、釣った翌日のまだ締まってる身質の食感に加えてしっかり旨味の感じられるお刺身。

これはなかなか!なかなかおいしいよ!!今まで食べたことの無いタイプのお刺身だわ。

大変うまいっす。

6日目

柵どりしてペーパーとラップ、真空氷温に置いてただけなんだけどこれをお刺身にしてどんな感じか試してみた。

6日後でも美味しいお刺身
6日後でも美味しいお刺身

全然臭いが出てない!旨味はしっかりでてる!!

保存で特段何かを気を付けたわけでもないのに古くなったような感じが全くしない。やっぱり熟成向きの魚かもな。すげーな。

これなら10日熟成も全く問題なくできそう。

case2:ポワレ

ポワレ。いくらでも食べられそう。
ポワレ。いくらでも食べられそう。

続いて加熱するとどうなるか。

焼いているとなんとなく磯っぽい魚の臭いがある・・・かな・・・?
気のせいかな?微かに磯の気配を疑いながらお皿に取る。

焼くと身が少し締まるらしいけどどんなもんか。試しに一口。

ん?おや?

このお魚やたら食べやすいじゃん!!

真鯛ほど身が繊維質でもなく、適度な食感を保ちつつほぐれやすい。

そして磯臭さは全く感じなくなり美味しい白身の風味が残る。食べやすくて美味しいって中々優秀なお魚だわ。個人的に真鯛より好きかも。

他のお魚ではあまり感じない食感に不思議と高級魚の雰囲気を感じる。

case3:煮付け

やたら食べやすい煮付け
やたら食べやすい煮付け

磯臭さ、やはりなし!!

念の為生姜も入れて煮付けたけど普通に嫌味のない煮付けができた。

一口食べて見ると美味い。

そして身離れがすごく良い。15分ほど長めに煮付けたので少しパサつき気味になっちゃったかもだけど、それを加味してもなお食べやすい。

この食べやすさはコショウダイの特長かも。

case4:潮汁

淡麗だけどこれが超濃い味で美味い
淡麗だけどこれが超濃い味で美味い

うおーこれ美味い。マジで美味い!!

風味と旨味濃い!!

焼き上げた香ばしさにイサキっぽい魚の風味、昆布とコショウダイのアラから出た旨味がもう最高!!

ネギのみじん切りを加えたらもうこのまま塩ラーメンのスープになりそうなくらいの味わいですわ。ここまで上品なのに濃い美味しさのスープになるとは!!

コショウダイやばい!!

アラは塩したあとに表面を焼き上げてから出汁をとる
アラは塩したあとに表面を焼き上げてから出汁をとりました

case5:カマの一夜干し

カマ焼き!
カマ焼き!

もうなんの臭みもない脂の乗った干物。

いやーこちらも大変美味しいっす。

例え脂がのってなくても絶対美味しいと思う。さすがイサキの親戚だね!って感じで身自体の風味と旨味がしっかりしてる。焼き物としても本当に優秀。

今のところコショウダイなにやっても美味いな。

case6:塩焼き

塩焼きもどんどんいける美味しさ
塩焼きもどんどんいける美味しさ

一夜干しであれだけ旨かったコショウダイ。やはり塩焼きにしてもとっても優秀な美味しさでした。

相変わらず一切の臭みがない。そして遠慮なく主張してくる旨味。さらに脂ののった皮目の香ばしさと独特の食欲をそそる香り。

いや本当旨いっすねこのお魚。

身はパサつきも無いし適度にばらける感じがとても食べやすい。

美味しい。

case7:カルパッチョ

最後はカルパッチョ!歯ごたえのあるお刺身なのでサラダ系はどうなのかな?と思って作ってみた。

軽く塩を振って馴染ませた後にオリーブオイルをかけて、トマトやネギ類、胡椒、スダチ果汁と合わせる。

見た目は美味しそうにできたよ!
見た目は美味しそうにできたよ!

見た目は上々。

味の方は・・・まあ、うん、美味しい。無難に普通に美味しい。

でもなんか…他の白身魚で全く同じものが作れそうな気がする。コショウダイで作る必然性は無いかな?

まとめ

結論、どんな食べ方してもコショウダイは基本的に美味しいということが分かった。

どの食べ方しても同じくらい美味しいので色んな食べ方で楽しめるけど、カルパッチョはコショウダイの良いところが薄くなる感じがあったので味付けをシンプルなものにすると「これがコショウダイか!」と思えるかもしれない。

食べて分かったコショウダイの3つの特長

コショウダイ、前評判に反して大変美味しく食べることが出来た。実際に食べ比べをしてみてなんとなーく見えてきた特長3点をメモしておく。

  • 磯臭くなく上品な白身の風味
  • しっかりした食感と濃い旨味
  • 保存性能トップレベル

磯臭くなく上品な白身の風味

生息エリアが磯なので今回のコショウダイもある程度強めの磯臭さを覚悟して食べてみたものの、実際に加熱して食べて見た感じでは磯臭さどころか香りレベルでも磯っぽさを感じなかった。

磯の魚なので個体差、地域差が大きいと思うけど、少なくとも今回の鹿角島定置から来た個体としては問題なし!

で、磯臭さが無いとコショウダイはどんな香りなのかと言うと、鯛のような白身にイサキ系統の風味のある上品で食欲がそそられる感じの香り

特に焼いたりすると皮目からとても良い香りが出てくるところがイサキっぽくて、加熱することで香りに魅力が増す。

しっかりした食感と濃い旨味

身は硬め。すくなくともお刺身で食べるとその硬さが良く分かる。ただ、薄切りにしないと食べにくさを感じるほどでは無く鯛のお刺身と同じ厚さで切り付けて問題ないレベル。

加熱すると刺身で感じたような歯ごたえは無くなり、鯛と似ているものの比べると身のまとまりがあるやや硬め?のような食感になる。そして身離れが非常に良く、食べやすさは抜群。

刺身2日目で既に十分な旨味を感じられた。そしてアラから煮だした出汁は強烈に旨味が強かったのが印象的。昆布出汁と合わせていたので旨味が強いのはそりゃそうなんだけど、他の魚の場合と比べてもかなり力強い美味しさを感じることができた。

塩焼きでも同じようにコショウダイ自体の旨味が強いと感じたので、おそらくこの魚単体で強い旨味を持ってるか風味と旨味のバランスが優れているのかなと思う。

保存性能トップレベル

非常に日持ちする。

6日目のお刺身、最初は生で食べるつもり全く無かったので普通にペーパーで包んでラップしてただけなんだけど、まったく臭みが出ないし身がだれる感じも無かった。

そして実際刺身で食べて全く問題なし。

なのでアジのように足の早い魚よりかなり使いやすさがある。大きめのコショウダイがやってきても冷凍庫に入れるのではなくゆっくり寝かせながら1週間ほどかけて食べられそう。

臭みも無く簡単な処理で日持ちもする魚ってのはあまり聞かないので、かなり優秀な存在。

今回分からなかった点

・・・ということでコショウダイ、超良い魚でした!!

ただ、今回↓3点分からなかったところもあるので追々、次のコショウダイに出会ったときにでも検証してみたい。

  • 寄生虫は大型に多い?
  • 磯臭さは地域差?
  • そういえばお寿司って。

寄生虫がいますよーって情報がネットにはあふれてるんだけど実際どんな感じなのか&今回はいなかったんだけど大きさによるものなのかとか気になってるところ。

臭いについても磯臭いって情報があったんだけど今回は全く問題なかった。磯の魚なので黒鯛のように地域差が非常に大きい魚という可能性は結構高めな気がする。他の産地のコショウダイを見かける機会があれば食べてみたい。

最後にお寿司!硬めの食感なので酢飯との相性が良いわけないでしょwと思って今回は酢飯と合わせなかったんだけど、旨味はしっかりある魚だし、イサキの仲間だから軽く炙ってみるとまた違う雰囲気になってお寿司と好相性だったりするかもしれない。

うーん、早く次のコショウダイ食べてみたくなってきた・・・!!

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