釣った魚ってどれくらいの価値があるものなの?
魚が釣れた!!
その次に
これって市場価格でいくらになるんだろう…?
と思ったことは無いだろうか。
僕は釣りから帰る電車の中で毎回気になっている。
なにも釣れなかった時は「うおー船代と時間がもったいねー」と悔しがるだけだが、いざ魚が釣れてみると今度は「この魚って買うといくらになるんだろう…」と、頭の中がお金のことで一杯になったりしてしまう。
そこで改めて、釣った魚はどれくらいの価値(あくまで金銭的な)があるのかを考えてみたい。
今回のゴール
今回の記事は「釣った魚は果たして小売りで売られている魚と比べてどれくらいの価値があるのか、価格差という観点で整理する」ことをゴールにおいてみる。
※もちろん、価格は基本的に需給バランスで決まるものなので厳密にいくらだ、と決められるものではないので、この記事はそこらへんの素人が試しに考えてみたものというスタンスで読んでいただきたい。
この記事はこんな方向け
- 自分の釣った魚の市場価値はいくらになるのか気になる
- お魚はどんな要素で幾らくらいの価格差が生まれているのか知りたい
- 普段スーパーでお魚を買う時に値段を気にする
※旦那が毎週釣りに行ってきて困っているという方、毎週家族に釣りに対して文句を言われて言い返せないでいる方の参考情報(笑)にもなるかもしれない!!
釣りの世界で言われる高級魚とは
記事の主旨とは少しずれるが、価値を考えるうえでノイズになりそうだと思ったので先に書いておきたい。
良く船宿や釣り情報サイトには「高級魚の○○を釣ろう!!」みたいな宣伝文句が並んでいる。
しかし、釣りから離れた一般の世界ではそもそも認知度が低い魚や、多少お値段高めの魚でも高級魚として書かれていることがあるので区別して考えたい。
例えばカサゴ。アジに比べれば価格は高くなるが高級魚かと言われると意見が分かれるはず。アマダイにしたって福岡の方では昔から食卓に上がっていた食材で、シロアマダイならまだしもアカアマダイは高級というよりも「ちょっと高いよね」という感覚の人が少なからずいるのでは。
にも関わらず釣りの世界では高級魚として謳われることがあるので、話半分くらいで受け取っておいた方が良い。
一般的な高級魚って「クエ、ノドグロ、トラフグ」こんな路線じゃないかと思う。
売られている魚の価格差を考えてみた
釣った魚の価格は、一般に売られている魚の価格と比べて考えられると良い感じな気がする。
そこで、一般に売られている魚を軸に考えてみた。
魚の要素ごとに価格差を調査
スーパーやネットで販売されている鮮魚って、同じ種類であっても異なる価格設定がされてること、あるよな…。
ということは、種類だけじゃなくて、魚の持ってる他の要素によって価格設定は変えられているはず。
じゃあどんな違いがどれくらいのインパクトを価格に与えるのか。
観点としてあげた要素は4つ
普段スーパーで魚を購入する視点で見てみると、この要素は違いを生み出す差別化ポイントとして有りうるのでは…というものが4つ出てきた。
どれも釣り上げた魚は内容を満たしている要素だ。
- 産地(ブランド)がはっきりしている
- 天然物である
- 鮮度が抜群に良い
- 活け締め(血抜き)されている
この4要素。それぞれどれくらい価格差を生み出すのか見ていこう。
ブランド産地?
産地によって価格が変わると言うのは、ブランドが付いているかどうか、ということを考えた。
たとえば「大間のマグロ」のような。「氷見の寒ブリ」のような。
だが、残念ながらそんなブランド産地で釣りをしたことがないので有意な価格差をイメージできない。。
そもそもそんな有名産地で釣りってできるのかな?
うーん、価格が変わるのは間違いないんだろうけど難しそうだからこの要素は今回は考慮外!!
天然物?養殖物?
ブリや鯛は天然と養殖で価格が異なる。これは釣った魚に対しても適用できそうだ。
ということでネットの店舗で真鯛のお値段を調べてみた。
今回参考にさせていただいたのはこちらの店舗。
天然物も養殖物もkgあたりの価格を表示しており比較しやすい。
ということで調べてみると・・・?
天然物はg560円、対して養殖物はg310円。
おー、全然違う!!
天然物は養殖物の約1.8倍!!
こんなに違うもんなのか…(°д°)
刺身用?加熱用?
これまた鯛を参考に、近所のスーパーでチラ見してみた。
刺身用サクg560円、加熱用切り身g358円、ちなみにどちらも養殖物。
うーん、鮮度も十分価格差を生み出す要素っぽい!
刺身用は加熱用より約1.6倍!!
スーパーで売られているものでこの価格差だとすると、釣ってきた魚はどれほどになるのか…!!胸が熱くなってくる。
スーパーに置かれる魚は水揚げされてから少なくとも1日は経過していることが多い。対して釣ってきた魚は0日だ。
これを考えると釣った魚はスーパーの刺身用よりさらに1.2倍くらいは価格を上げても良いのではないだろうか。
活け締めしてる?
釣りをしていると活け締め(血抜き)の重要度が身に沁みて理解できるようになる。
味の透明さ、魚の持ちが天と地ほどだ。
何が言いたいかというと、つまり価格が変わるのは間違いない!!
そしてタイミング良く、実際に違いが分かる素晴らしいサンプルを見つけていたのでご紹介したい。
片瀬漁港のお魚直売所に行った時に偶然写真に撮っていたものだ。
どちらもお刺身でいけるヒラメで、天然物。もちろん漁獲したタイミングも場所も同じもの。
通常はg180円のところ活け締めの場合はg230となっていた。
つまり!!
活け締めにすると約1.3倍の価格になるわけだ!!
テンション上がる~(笑)
「天然物」「鮮度」「活け締め」は価格にインパクトあり
天然かどうか、どれだけの鮮度か、そして活け締めされたものか、という要素において結構価格差は生まれることが分かった。
比較対象の魚の状態によるが、普段の釣りで血抜きに努めていれば少なくとも、活け締めされていない事が多いスーパーの魚より1.3倍の価値は保証される、という事だ。
今後はどんなに船酔いしてても血抜きを怠れなくなる結果だ…!!
釣った魚の価値は最高で2.7倍に跳ね上がる!?
釣った魚の価値は比較対象の小売り価格を基準に算出
各要素ごとにマトリクスで整理するとこんな感じ。
要素 | 比較対象A | 比較対象B | 価格比率 |
天然物か養殖物か | 天然g560円 | 養殖g310円 | 1.8倍 |
鮮度 | 刺身g560円 | 加熱g358円 | 1.6倍 |
活き締め(血抜き)の有無 | 活けものg230円 | 野締めg180円 | 1.3倍 |
そして釣った魚の価格を概算する方法は以下の順序となる。
- 比較対象とする魚のスーパーorネット通販での価格を検索する
- 販売されている魚の上記要素を確認する
- 差分がある要素の価格比率を足して、販売価格に掛ける
例えば比較対象とするスーパーの魚が3要素すべてにおいてBであり、その価格がg100円だとする。
そして釣った魚が比較対象Aの要素を満たしていれば、釣った魚の価格は100×(1.0+0.8+0.6+0.3)=g270円となる。
これはつまり、最高で2.7倍の価値が出るということだ。
ちなみに、比較対象とする魚はできれば丸の状態でgいくらと表現しているものを基準とした方がより説得力が出ると思う。
スーパーの切り身は魚を捌く手間賃まで含めていたりするはずなので。
算出する必要の無いことも…
真鯛は天然活き締めでサイズごとに価格が出ている
実は、真鯛ほどのメジャーな魚ともなると既に釣った場合とさほど変わらない条件で売られている。
なので検索して「これくらいの値段なのね」と納得して終了となるケースもある(笑)
例えば↓この真鯛。
2年ほど前に東京湾で釣りあげた天然真鯛の価格を考えてみようとして、まず比較対象の真鯛を決めようかと調べてみるとこんな感じのタイトルが検索に引っかかるのだ。
愛知県産 活け〆(神経締め) 天然真鯛(マダイ・またい、桜鯛) 1kgサイズ \4,580
大きさも同じで活き締め、そして天然。これだと比較する要素がまるでない。w
強いて釣り分の価格を付加できるとすれば「鮮度」の1.2倍くらいのものかと…。
ちなみに1.2倍すると\5,496となり少しだけ「おっ!!」となる(笑)
まとめ
今回は釣った魚の価値を小売価格との差分で捉えることにチャレンジしてみた。
そして天然物、鮮度、活き締めという要素で小売りの魚とは最高2.7倍(妄想の入った釣り鮮度も加味すると2.9倍)の価格差を生み出す可能性があることが分かった。
2.7倍、と数で表現することによって、釣りでゲットした魚の価値が少しイメージしやすくなったのではないだろうか。
釣りに否定的な家族にそれっぽく説明して説得(?)したり 、より自分の満足度をアップさせたりといったシーンで今回の価格の出し方を活用してみてほしい。
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