今回紹介するのは真鯛の切り身を超贅沢な味わいのカレーにして食べるレシピ。日本人が大好きなバターチキンカレーをベースにしたクリームタイプのカレーです。
バターチキンカレーが好きならこのカレーも絶対好きになる
魚がメインのカレーってバリエーション少なくない・・・?
本当不思議なんだけど、鶏肉や牛肉、豚肉、羊肉を使ったカレーバリエーションは非常に多くあるのに魚を主体としたカレーは種類が少ない。マジで。
インドカレー系列で魚を使ったカレーと言えばゴアフィッシュカレーやフィッシュヘッドカレー、あとは揚げた切り身をココナッツミルクベースのカレーに入れたようなものがメジャー。
で、これ以外のスパイスカレーってあまり聞かない。
日本語で真鯛のカレーを検索してみても、鯛の出汁を使ったカレーはヒットするものの鯛の身自体をメインに楽しめるカレーの本格的なレシピはどうも存在していないご様子・・・。
そこで!!
今回は真鯛をメインにした「バターフィッシュカレー」をご紹介!!
真鯛を代表とする白身魚をメインの具材として食べるための、みんな大好きバターチキンカレーをベースにした、たぶん日本人しか作ろうとは思わないであろうスパイスカレー。
バターチキンカレーのレシピをベースに、白身魚との相性が良くなるように、使用する材料やスパイス・ハーブを調整している。
魚のカレーと言えば必ずと言って良いほど使われるココナッツミルクは使わずに、バターやチーズの乳製品のコクと香り、そして優しく芯のあるスパイスとフレッシュハーブの香りが白身魚の美味しさをレベルアップさせるような仕上がりになっている。(はず!)
バターフィッシュカレーのレシピでは若干マニアックな「フェンネル」をパウダースパイス(種)とハーブ(葉っぱ)で使用する。結構大事な香りなのでスーパーでぜひ調達してこのレシピにトライしてほしい。
真鯛以外で使えるお魚
今回のカレーはマイルドなクリーム系で、使用するスパイスやハーブも白身魚と相性が良い。ので、真鯛が無い場合は↓こんな白身魚でも美味しい。
- ヒラメ
- サワラ(白身じゃないかもだけど相性◎)
- メカジキ
- シイラ
- スズキ
- メダイ
材料(2人前)
- 真鯛の切り身200~300g(骨をとって食べやすい大きさにしたもの。皮付きでOK)
- 玉ねぎ中1個 スライス(大体200g)
- トマト中1個~2個 ざく切り(200g~300g)
- 生姜すりおろし 大さじ1
- 油大さじ2
- 塩小さじ1
- 砂糖小さじ1/3
- 水150ml~250ml
- カレー用スパイス
- 下味用スパイス
- 塩一つまみ
カレー用スパイス
ホールスパイス
- クミン小さじ1
- シナモンひとかけ
パウダースパイス
- パプリカ小さじ2
- ターメリック小さじ1
- コリアンダー小さじ1
- フェンネル小さじ1
- ブラックペッパー小さじ1
仕上げのハーブ
- フェンネルみじん切り(ディルでも代用可)
下味用スパイス
- ブラックペッパー一つまみ
- クミン一つまみ
作り方
鯛を好きな大きさに切って下味をつける
真鯛は皮付きでOK。好みの大きさに切って下味用スパイスと塩一つまみを全体にまぶしておく。
野菜やほかの調味料をスタンバイ
魚に下味を馴染ませている間に野菜のカットや使うスパイスを準備して、後は加熱できるだけの状態にしておく。
ホールスパイス→玉ねぎ生姜→トマト→パウダースパイスで炒めていく
正しく作るならホールスパイス、生姜、玉ねぎ、スパイス、トマトの順番。だけどそんなに気にしなくても大丈夫。ポイントを押さえていれば失敗しない。
まずは油大さじ2とホールスパイスを中火にかける。↓こんな感じにシュワシュワ泡が出てくるまで。
シュワシュワしてきたら10秒ほど待ってから玉ねぎスライスと生姜すりおろしを追加。ここからは強火で↓こんな色になるまで炒めていく。
玉ねぎの生っぽい香りが無くなったらトマトのざく切りも加える。まだ強火だけどこのあたりから焦げやすくなるので中火に落としてもOK。
トマトが煮崩れてきて、油が浮いてくるようになるまで炒める。煮崩れてても油が浮いてこないようなら油大さじ1を追加してみると良い。
ここから弱火!!パウダースパイスをすべて加えて香りが出てくるまで混ぜながら炒める。香りが出てきたらアーモンドプードルも追加して混ぜる・・・というか練りながら炒める。
粉っぽさがなくなってねっとりしてきたら火を止めて、塩と砂糖、水を150ml加える。塩味系はここで調味。
その後バーミックスorフードプロセッサーorミキサーでガーっと。
そしてとどめのバターとチーズを投入!!中火で加熱してチーズが完全に溶けて糸を引かなくなればカレーソース完成!
少し味見してみて、クリームが強すぎる・・という場合は水をさらに50ml~100mlほど追加して好みの濃度に調整すればOK。
お魚を焼いて盛り付ける
ソースができたら後は具材となる真鯛。
クミン、ブラックペッパー、塩で下味がついたので後は焼くだけ。フライパンに油をひいて温めて、中火~弱火くらいで皮目から焼いていく。
放っておくと皮が縮れて身が反り返るので、形をそのまま残したい場合は最初の焼きはじめで上から少し抑えておく。そうすると、形が綺麗なまま仕上がる。ポワレを作る気分で。
焼いてる間にフェンネル(ディル)を刻んでおく。
皮目から焼いて8割火が通ったら最後にひっくり返して少し焼いて完成。
お皿にカレーソース、真鯛、フェンネルを散らしてバターフィッシュカレーの完成!!
※フェンネル多めがおすすめ
このカレーのポイント
カレーと真鯛は別々で食べても美味しい
このカレー、実は魚が入ってなくてもそれだけで成立するほど十分美味しい。そして焼いた魚単体で食べてもやっぱり十分美味しい。それぞれ単体で食べても美味しいものを組み合わせることによる美味しさのパワーアップを狙ったカレー。
このカレーのベースとなっているバターチキンカレー自体も具材の扱い方が2パターンある。
1つはマリネした肉を直接カレーに入れて火を通す方法で、もう1つはタンドリーチキンを具材として使用する方法。
どちらもそれぞれの美味しさがあるが、「具材の存在感をより感じることができる」「インパクトがある」「カレーソースと違うスパイスを使うことで一緒に食べた時の香りが面白い」のはタンドリーチキンを加える方。煮込み時間が少ないので肉から旨味がカレーソースに溶け込むことがなく、濃い味わいを楽しむことができるというのも良い。
今回も、メインとしての真鯛の味わいをできるだけ強く保ちたかったのと、カレーと合わせて「なるほどー!」となるような美味しさを作りたかったので、カレーソース自体は真鯛が無くても成立するものを、そしてそこに焼き上げた真鯛を加えることで、両方がさらに美味しくなるような構成になっている。(はず)
ニンニクは使わない
インドカレーやスパイスカレーといえば必ずと言って良いほど生姜とニンニクすりおろしを使っているレシピを見る。が、今回のレシピはニンニクは必要ない。
バター、チーズ、そして最後に加える甘めのハーブの香りが主体となるようなマイルド&クリーミーなカレーにしたので強いスパイスも少なめだし、そこに白身魚を加えることになるのでニンニクはちょっと強すぎだな、と。
ちなみにカレーの香りの本体となるスパイスって実は生姜の方。
非常に多くの香りが生姜には含まれていて、生姜をなくすとカレーっぽさが非常に弱くなってくるので、ニンニクを省いても良いけど生姜はちゃんと使った方が良い。
コメント
美味しそうなレシピなので真似して作らせていただきました!
真鯛ではなく、鰆を使ってみましたが、少しパサパサしてしまいました。せっかくカレーは美味しく出来たのですが。。何かコツなどありましたら教えてください!
サワラのパサつきが気になられるとのこと、もしかしてこれが原因かな?と思ったところがありましたので共有させて頂きます。
【何となく考えられる原因】
◆旬を外したサワラだったか、サイズが小さかった
サワラは秋から脂が乗り始める魚で、初夏~真夏は最もパサつきやすいです。
また、小さいサイズだと極端に脂がのらない魚なのでこの場合もまたパサつきやすいです。
◆魚を焼いているときに身から水分が過剰に飛んでいった
【どうしたら良いか】
1.使う魚を変えてみる。
脂のりの良い魚を試してみるのが良いかもしれません。
すぐ思いつくのは養殖ブリですが、白身なら養殖真鯛(物によりますが)とか、銀ムツとか良いかもです。
2.小麦粉をつけてムニエルにする。
レシピでは下味を付けた後そのまま焼いています。
そのまま焼くのではなく、小麦粉をつけて多めの油でムニエルにするとパサつきがかなり抑えられると思います。
小麦粉が身の水分を閉じ込める良い働きをしてくれます。
・・・こう書いてみると、ムニエルが現実的かもしれません。
他にも一口サイズの切り身にして唐揚げにしてからカレーに投入するのも良さそうです。
お時間がある時に試してみてくださいませ!
おさかなくじらさん、
ご丁寧に本当にありがとうございます!!試してみたいと思います。
魚のカレーを今試していまして、またぜひレシピ楽しみにしております。