今回はイナダやワカシのレシピに困っている方に紹介したい、インド料理歴10年を超える僕が作るフィッシュカレーのレシピ。
脂身の少ない魚はさらさらカレーとの相性が良い
イナダやワカシ、普段どうやって食べているだろうか。
脂の少ないサッパリした魚なので、刺身やカルパッチョなど生で食べることが多いと思う。
煮付けや塩焼きで思い切りよく加熱してしまうとパサつき感が出てしまうので、ブリの子供だからというイメージで作ってしまった方はちょっとガッカリするかもしれない。
だけど、イナダやワカシには加熱してもしっかり美味しく頂ける食べ方がある。
それが今回紹介するさらさらフィッシュカレー。
魚を日本のカレーに入れるとなると焼いたり揚げたりしてから加えるレシピが多いが、今回は元々魚を食べるためのインド料理をベースにしたレシピだ。
ココナツミルクを使った南インド風のさらさらカレーは、イナダやワカシのように脂の少ないサッパリした魚、特に加熱するとパサついてしまうような魚と相性抜群!
ココナツミルクを使っているのでコクのあるスープに仕上がり、さっぱりとした魚とこれ以上ないほどにマッチする。
煮込む時に水を使っても美味しくなるが、今回は丸ごと1匹を購入したのでアラから出汁をとって使う、お魚丸ごとを味わうレシピにした。釣ってきた魚なら無駄なく魚を使い切ることができるし、骨太な味に仕上がるので超おすすめ!
できるだけ簡単に南インド風とするために使うスパイスもマニアックなものは控えめに、最小限で本格的な風味を出せるレシピにしているので、インドカレーに慣れていない方もぜひ作って見てほしい。
※インドカレーと銘打ってみたけど使うスパイスは他の料理でも使えそうな最低限にしたので無国籍料理かも。。
材料(2人前)
- イナダのアラと半身(出汁300mlとカレーの具)
- 玉ねぎ中1/2粗みじん切り
- トマト中1個ざく切り
- ココナッツミルク150ml
- 生姜千切りorみじん切り
- 炒め用スパイス
- テンパリング用スパイス
- 塩小さじ1/2~1
スパイス
炒め用スパイス
- パプリカパウダー大さじ1
- コリアンダーパウダー大さじ1
- ターメリック小さじ1/2
- メティホール小さじ1
- ※しっかりした辛さがほしければチリペッパーを小さじ1/3~1加えよう
テンパリング用スパイス
- ブラウンマスタードホール大さじ1
作り方
イナダの下処理
三枚におろす
今回カレーの具として使うのは半身。3枚におろしたら半身を背と腹に切りわける。
血合い骨の部分も切り取るのを忘れずに。
皮を引いて少し大きめの一口サイズに切っておけば具材はOK。
アラで出汁を取り、半身を切り身にする
鮮度に自信のある魚なら頭とカマを切り離して鍋にいれ、水から中火で煮出す。可能なら、頭も兜割りした方が良い味が出やすい。灰汁が結構出るのでこまめに取ろう。
匂いが心配な場合は鍋に入れる前に塩を振り、15分したら流水でさっと流してから煮出す。それか、熱湯をまわしかけて流水で洗ってから煮出す、でもOK。両方の合わせ技をすれば最強だ。
野菜とスパイスの下処理もして準備完了
出汁を煮だしているあいだに玉ねぎとトマト、生姜を切っておく。
玉ねぎは中型半分ほどを粗みじんに、トマトはざく切り、生姜は細めの千切りかみじん切りにしておこう。
スパイスは炒め用とテンパリング用で別の容器にスタンバイ。
ココナツミルクと一口サイズのイナダも準備したら↓こんな感じで準備完了だ。
炒め合わせて少し煮る
まずは油大さじ2と玉ねぎを鍋に入れ、中火で炒める。玉ねぎが半透明になるくらいまででOK。飴色玉ねぎにはしなくて良い。むしろしない方が良い。
続いて生姜を加えると、20秒ほどで香りが立ってくる。そしたら弱火にしよう。
炒め用スパイスを加え、弱火のままスパイスの香りが立つまで1分ほど炒める。ちゃんと油と馴染ませないと後で粉っぽいカレーになってしまうので丁寧に炒めるのがコツ。また、焦げ付きやすいので火を強くしないこと。
スパイスが油に馴染んでくると香りが少し変わり、油にも色がついてくる。
そしたらトマトを加えて中火に戻し、塩小さじ1/2も加えて形が崩れるまで炒める。 写真くらいトマトが煮崩れたらココナッツミルクを加えて沸騰させる。
1度沸騰したらイナダの出汁を加える。ここで味見して塩で調整。少ししょっぱいかな…?と感じるくらいがカレーとしてはちょうど良い塩梅。
味が決まったら沸騰させてイナダの切り身を加えてさっと火を通す。グツグツやりすぎると身が締まって固くなるので8割がた火が通ったなーと思ったらコンロを止めて後は余熱に任せるのがコツ。
テンパリングしてカレーにかける
別のフライパンにマスタードと同量か少し多めの油を入れて中火にかける。
パチッと跳ねてきたらカレーにかける頃合い間近。自分にはねて痛いので鍋の蓋で防御しよう。快適な作業には必須の防御アイテムだ。
パチパチ音が盛大になったところでカレーの入っている鍋にそのままかける。ジュワッと大きい音が出るので慌てずに。軽く混ぜてカレーに馴染ませて完成!
まとめ
魚を日本のカレーに入れるとなると焼いたり揚げたりしてから加えるレシピが多いが、今回は元々魚を食べるためのインド料理をベースにしたレシピだ。
なので味の良さは折り紙付き。安心して作ってみて欲しい。スパイスの食欲をそそる香りとともに、イナダの新しい美味しさを発見できるはず!
ちなみに、ブラウンマスタードのテンパリングを省いても美味しく仕上がる。
ただブラウンマスタードのひと手間で香りにぐっと奥行きが生まれるので、本格さを求めたい方は騙されたと思って1度試して欲しい。
また、辛味をちゃんとほしい方は炒め用スパイスにチリペッパーを小さじ1/2加えよう。がっつり辛くなる。
コメント