剣崎沖イサキの外道で釣れたオジサン(ホウライヒメジ)
先日、大雨の中剣崎沖のイサキを釣りに行ってきた。
途中まで本当に何も釣れずかなり厳しい戦いになったのだが、そんな時に底を狙って五目達成しようかなと試しに底1m~2mを狙ったら心地よい引きで釣れたのが「オジサン」。
サイズのわりに結構な引きの強さがあって結構楽しめたんだけど、何か色がやたら鮮やかで最初食べられる魚なのか疑心暗鬼だったw
隣の釣り人は「美味しいやつのはず」と言っていたのでとりあえず血抜きして持ち帰り、後で調べてみると確かに美味しそうな感じ。
ただ、個体によっては磯の臭いが強いらしく食べているものの差か、血抜きを曖昧にしたらそうなるのか、オジサンは一筋縄ではいかない魚のようだ。
今回は外道として釣れたオジサン。食べてみるととっても美味しい魚だったのでどんな食べ方したか、そしてオジサンならどんな食べ方が美味しそうかを書いておく。
この記事で分かる事
ちなみに今回の記事を読むとこんなことが分かるよ。
- 釣ったオジサンは実はオジサンじゃなかった!!
- オジサンの美味しい食べ方って○○なんだ!(お寿司だよ)
- オジサンってイサキより美味しいんだ!
オジサン≒ウミヒゴイ属@関東
今回釣ったのはホウライヒメジ(のはず)
最初に訂正しておくと、今回釣ったのは厳密にはオジサンではない。
紛らわしいんだけど、僕の住んでる関東あたりではウミヒゴイ属のオジサンぽい魚を大体みんなオジサンと総称することがあるようで、今回釣ったのは正確には「ホウライヒメジ」という魚。
オキナヒメジとも混同されやすく、①尾の先の斑点が無いこと、②尾の付け根上部にある黒い点模様が結構下まで降りてきていること、という2点で見分ける。
さらにオジサンもウミヒゴイ属なんだけどちゃんと「オジサン」っていう固有名詞を持ったオジサンなので、ホウライヒメジやオキナヒメジとは別の魚。
・・んだけど、書いててもう混乱してきた(笑)
ヒメジの仲間はどれも姿形が似ているので一般消費者には区別されてないのかもしれない。
オジサン(ホウライヒメジ)を捌いてみると分かる上質さ
3日寝かせてから捌いてみた
軽くネットで調べてみるとどうも臭いがきつい個体もいるけど身は上品な白身らしい。
まあ、イサキ同様に岩礁帯に生息しているということはマアジやサバと異なり、かなり熟成には向いている魚の可能性が高いよね。なので1週間以上寝かせるというのも良いかなー、と思ったけど、今回はまず鮮度の良い状態でどんな味わいなのかを知りたい!
ということで軽く身が落ち着く3日目に食べる事にした。
釣ったときに脳天締めからの超念入りな血抜きをし、持ち帰ったらウロコをワタを抜いてペーパーにくるんで真空氷温室で保存している。
ちなみにウロコは大きくとっても取りやすい。一切力は必要なく扱いやすい魚だ。
身の歩どまりの良さはイサキより上
写真を見ても分かりづらいかもしれないが、この魚、結構横に厚みがある。同サイズのイサキと比べると結構満足できる量の可食部が取れるのが魅力的。
ちなみにさばいてるときに変な臭いなどは一切なかった。アイゴみたいに、血液由来の臭いというのがあるのかもしれない。血抜きをしっかりしたから気にならないのかも?
身質は白身で脂の乗りも良い
続いて三枚におろし、皮も引いてみた。あらあら綺麗な白身じゃーん。
ん?お、おぉ・・・この魚は脂の乗りが良いね!!
血合い骨も抜きやすいし身がイサキほど柔らかくないが硬すぎるということも無い。三枚におろしているときから既にこのオジサンは美味いよ!という声が自身の中から聞こえてきた。
オジサンの美味しい食べ方を3パターンで検証
釣りで初めての魚が手に入ったとき、基本的に生・焼・煮・揚のパターンで大きく向いている食べ方を探ってみるのが僕の定石。
だけど今回は中型のオジサンがたったの2匹。すべて試してみるより「これなら美味しいでしょ!」という王道の食べ方で堪能してみたい気持ちが強かった。
そこで、さばいているときに脂の乗りの良さは良く分かったので今回は「生」での食べ方を3種類試してみた。
- 刺身
- 握り寿司
- 握り寿司(炙り)
刺身は色が映えて美しく華やか
まずは皮を引いて刺身で試してみる。
あら、美味しいわ。文句のつけようがなく美味しいわこれ。
何だろう、身に甘みというか旨味が結構強くある。柔らかめの食感ではあるけどイサキほど柔らかくはなく、どこかしっとりとした、心地よい食感と舌触りだ。
加えて脂の乗りも良いから結構リッチな味わい。今まで食べてきた魚の中でもかなり上位に入る美味しさ。
このタイプの刺身は寿司との相性抜群なはず。寿司にも期待大!
握り寿司がまあ美味いこと!!!!
握り寿司にしたら驚くほど美味しい!!
脂の乗り、身の旨味、食感、酢飯との馴染みの良さ、すべて申し分無し!!
なにこれめっちゃ美味いよ!!
色も朱色で綺麗だけど食べてみて本当にびっくりした(笑)クロムツを彷彿とさせる、あの系統の美味しさを持ってる!
適度にしっとりした身質で魚の身自体がしっかり旨味を持っていて、かつ脂ものっている。この魚が酢飯に合わないわけがないということか!!!
というか・・・
一緒に食べたイサキが霞んで見えるww
身の持ってる旨味の量が全然違うし、食感が本当に酢飯とよく合う。そして皮目の綺麗な朱色が華やかな感じになってて、視覚的にも美味しい。
やべーなオジサン、優秀すぎるぜ・・・!!
炙ってみても美味しいけど炙らない方が美味しい!
続いて皮付きで握って炙ってみた。
朱色の皮目からオレンジ色の脂が浮き出てきてなんとも食欲をそそる。早速食べてみてやはり美味い。
そして炙りでもイサキより絶好調でオジサンの方が美味い(笑)
ただ皮付き炙りと皮引きそのままで比較すると僕は皮引きそのままの握り寿司の方が美味しいと感じた。やっぱり酢飯との馴染みが良いのは炙らない方。クロムツに少し似た身質だからか、脂をそこまで主張させないほうが寿司としてバランスが良いな、と感じた。
まとめ:皮を引いて握り寿司にすると至高の美味しさ
今回釣り上げたオジサン(ホウライヒメジ)はとても優秀な魚。まず捌きやすさや身質を簡単にまとめると↓こんな感じだ。
- ウロコが大きく、かつ、とっても剥がしやすい
- 身が厚く、中型ならイサキより食べ応えがある
- 身は上品な白身で皮を引いても綺麗な朱色が映える
そして実際に食べてみると・・・
- 臭み?一切ありませんでした
- 脂の乗りも身の旨味も最高!!
- イサキより美味しいよ!!!!
つまり、オジサン(ホウライヒメジ)は捌きやすい魚で、かなり美味しい。そして握り寿司にするとこの魚が本当に美味しいということが実感できること間違いなし!!
「剣崎沖オジサン五目」みたいな感じの釣りプランでどこかの船宿が出してくれることを期待したい(笑)
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