【10種食べ比べ】タマンの特徴と美味しい食べ方を検証!【ハマフエフキ】

南の海のバケモノ感あるお魚レシピ
南の海のバケモノ感ある

鮮魚セットで初めてみたでっかいタマン(ハマフエフキ)!!

前回頼んだ鮮魚セットで1.8kgのでっかい魚が入ってたんですよ。

それがタマン!正式名称ハマフエフキ。

たまーん
たまーん

沖縄ではメジャーなお魚で、沖縄三大高級魚の次くらいには人気があるらしい。沖縄でメジャーなので南方系のお魚。

磯に住んでいるので磯臭い個体もいたり、寄生虫にやられて加熱調理にしか適さない個体がいたりと結構個体差があるお魚みたいなんだけど、今回は50cmを超える大型なので綺麗なタマンであってほしい・・・!

と、そんな願いも込めつつ、今まで聞いたことも見たことも無い魚だったのでどんな食べ方が美味しく味わえるのか、刺身から煮る焼く揚げるの王道的な料理を作って確かめてみた。

鮮魚セットにタマン(ハマフエフキ)が入ってきて困ってるぜーって方やスーパーで切り身を見つけたけどどうやって食べようかな、と思ってる方に最適な内容となっております!

フライングすると一番オススメなのはお刺身です!!!!

※ちなみにこの記事ではハマフエフキと書くよりタマンって書いた方が呼びやすいし書きやすいのでタマンに呼称を統一しています。

この記事はこんな方向け

  • タマン(ハマフエフキ)が鮮魚セットに入ってたけどどうやって食べたら良いのさ!?
  • スーパーで「ハマフエフキ」ってラベルの切り身を見つけた。これは買っても良いもの?
  • タマン釣り上げたぜ!さーてどうやって食ってやろうか・・・!!

タマン(ハマフエフキ)の捌きやすさと身質

タマンの食べ比べ検証に入る前に、この魚を捌いてるときに分かった特徴をまとめておく。

鱗と硬い骨が難敵

まず何と言っても鱗がやばい。

鱗がでかくてとりづらい。

大人の指の爪くらいの大きさがあって、しっかりしてんのよ。

大人の爪くらいの大きさがある鱗
大人の爪くらいの大きさがある鱗

体長50cm超えてきたからこんなにとりづらいのか、それともこの魚がタマンだからなのか分からないけど、鱗を取るだけで10分くらいかかった気がする。鱗がでっかいからすき引きもできないし・・・(-_-;)

そして次に骨が尋常じゃないレベルで硬い。

どっかのレシピではタマンを梨割にして兜煮に・・・ってみた記憶があるけど今回のタマンでそれやったら絶対うちの出刃刃こぼれするわ。

というか梨割にそもそもできる気がしない。

硬すぎっすよ・・・。

脂ののった真っ白な身に鮮やかな血合いが映える

鱗と骨に悪戦苦闘しながら捌いてみるとすんごい綺麗な身が出てきた。

ザ・白身で血合いの色が濃い
ザ・白身で血合いの色が濃い

真っ白な身に対して鮮やかな血合いの色。変な臭いは一切なし!磯臭さも皆無!!

おろしてて気づいたんだけど、このタマン結構脂がのってるみたい。内臓脂肪も少しついてたし、包丁の刃にも脂が少しつくくらい。

これはかなり良い魚な気がしてきたよ!

10種のタマン料理を食べ比べ!!

いざ、タマンを色んな食べ方で味わってみるぜ!

case1:お刺身

真っ白な身に濃い赤が映えるお刺身!
真っ白な身に濃い赤が映えますね

ほほーん。これがタマン。

脂はのってるし柔らかしっとりとした食感で食べやすい。

で、上品な旨味もあるしでとっても美味しいです。

真鯛とちょっと似てる。真鯛の方が旨味は濃いけどタマンも万人受けする優秀な美味しさを持ってるね!

この柔らかめの身の感じだと、お寿司も美味しそう。

case2:漬け

お刺身がちょっと余ったので漬けにもしてみた。

味醂を煮切ったものと醤油を1:1で混ぜて、切り身を数枚漬けて1時間。

漬けにしてみた
漬けにしてみた

さすがに刺身の時より身は締まったけど問題なく旨い。

あとなんだろ、もともと持ってる旨味が弱いのかな?少し漬けの味に負けてる感ある。

漬ける時間は少なめにしてあっさりした味付けで食べたほうが合うかも。あとポン酢も美味しそうだな。

case3:煮付け

生で美味しいことは分かった。

では加熱するとどうなるか。揚げる、焼く、煮ると食べ方はあるが、まずはカマの部分を煮付けて食べてみる。

カマは煮付けで
カマは煮付けで

うん、変な臭いはしないや。

磯魚だけどなんの臭みも感じない。イシダイの時はしっかり磯っぽい臭いがあったけど今回のタマンはお上品な香りしかないわ。素晴らしいぜ。

早速一口・・・ん-?

おー、お・・・うん・・・ん??

上品な白身魚らしい味というか。美味しいっす。普通に。ちゃんと旨味も持ってるようなので淡泊ということも無いし、好きな人は多いんじゃないかなー?

ただ、食感がちょっと・・かため・・?

最初は柔らかいんだけど最後の方がかならず「ぎゅっ」て感じに締まる。身が結構締まっちゃうみたいでなんだかもったいないかも。

脂はのってるんだけどそれでも身が締まってて、なんとなくツナ食べてる感覚。魚好きの子供はパクパク食べてるので大丈夫な人は大丈夫か?

まずくは無い。味は美味しい。でも食感は好みじゃない。そんな感じ。

case4:ムニエル

続いてムニエルにしてみる。

軽く塩コショウをして少し水分出して、そのあと小麦粉をつけてオリーブオイルで焼き上げ。

タマンのムニエルとヨモギおにぎり
タマンのムニエルとヨモギおにぎり

あら、なかなか悪くない。真鯛に近い感じがあるけど、ちょっと旨味が少な目のあっさりめの味

煮付けにした時みたいな「柔らかいのに最後だけ繊維質」ぽい感じは無くなってて、こっちの方が食べやすいじゃん。

水分をしっかりめに抜けば加熱しても美味しいかもしれない。

味はやっぱりあっさりめの無難な白身ですねー。

case5:唐揚げ

濃いめの味付けはタマンの味を打ち消してしまう感じがあるのであっさり味。ということで塩して小麦粉だけつけて唐揚げで食べてみる。

唐揚げ!小さいやつほど美味しい!!
唐揚げ!皮付きと皮なしを用意した

さて、お味はどんなもんですかね・・・?

ん?・・・あれ?今度はしっかり美味しいぞ!!

身がホクホクしてて、ムニエルより繊維質の感じがさらに無くなってる!!少し大きめにカットしたものも食べてみると・・あ、これはムニエルとおんなじ感じだ。

なんで・・?

あ、そうか。小ぶりの一口大にカットしたやつがホクホクなんだ。

身を厚くすると繊維質な魚な感じになっちゃうのねー。

なるほど!小ぶりの唐揚げはかなり良い感じ、とな!!

皮付きor皮なし?

タマンってかなり皮がぶ厚いので加熱調理時も取り除くかどうか迷った。

唐揚げの時は両方で作ってみたんだけど、どうも皮付きの方が美味しい気がする。皮目に美味しさがあるからかもしれない。

ぶ厚い皮でも揚げることで違和感なく食べられるようになったので、唐揚げの時は皮付きでOKだと思う。

case6:南蛮漬け

唐揚げにしたんならそりゃ南蛮漬けもするでしょ!!

南蛮酢を作って浸すだけなので唐揚げをたくさん作る時は自動的に南蛮漬けもセットで作るのが我が家の最近の流れ。

タマンはあっさり味なのでお酢のようなさっぱり調味料とも相性良いと思うんだよね。夏が旬だし、冷え冷えな料理があっても良いでしょ!

さて、どんなお味かなー?

パプリカ、ピーマン、玉ねぎを合わせたタマンの南蛮漬け
パプリカ、ピーマン、玉ねぎを合わせたタマンの南蛮漬け

あ、うん。普通に美味いや。

特に驚きは無いけど旨味や風味が上品だから南蛮酢の風味が結構ダイレクトにくる。言い換えると少し魚が調味料に負ける。

玉ねぎ、パプリカ、ピーマンを使ったんだけど、これだけ上品なら長ネギと唐辛子だけにするとか、お酢にレモン果汁を加えるとかしてちょっとおしゃれにするともっとタマンが活きるかも。

ちなみに食感は過去最高のぎゅっと具合になってる。南蛮酢で締まるからこれは想定内。

case7:味噌汁

タマンの頭部もでっかいのでアラとともに煮だして味噌汁にさせていただきました!

白身魚っぽい出汁がしっかり出ていて味噌汁の味は上々!!出汁美味い!!

ただ具材としてほほ肉とか食べたんだけどどの身もやっぱり煮付けの時みたいになんだかぎゅってしてる。

水分で煮る系の調理をすると食感がもったいなくなるなー。

出汁はかなり美味しいのにもったいない!!

case8:お寿司(握り寿司)

少しだけ切りつけて握り寿司にもチャレンジ。お刺身がかなりやわらかしっとりなので酢飯にも相性良さそうかな、と思ったんだけどどうだろ。

ちょっと握ってみたよ
ちょっと握ってみたよ

うーんやっぱり美味しいっすねえ!

上品で旨味はあっさりめだけど脂ののった身が柔らかくて酢飯と良く合う。これはとても美味しくて良い白身!!

case9:漬け焼き

そういえば漬けにした時にタマンは水気を少し抜いてやっても美味しいっぽいことが分かったので、今回はちょっと変化球。味醂と醤油の地に漬け込んだ後、水気を軽くふいて焼いてみた。

漬け焼き。
漬け焼き。

もっきゅもっきゅしてる・・・。

まずくは無いんだけど特段美味しくも無く。食感がやっぱりもったいない。

case10:カルパッチョ

最後に少しだけ残った切れ端は塩コショウして水分を取ってからオリーブオイルに漬け込む。食べる直前にレモンを絞ってさっぱり頂いてみた。

おつまみになりました
夜も遅かったのでおつまみになりました

あ、うん。美味しいね!

油が足されたのでリッチな味わいになったし、胡椒とレモン汁で華やかになって、刺身も良いけどカルパッチョも中々悪くない。

これといった強い特徴が無いので「ちょっと高級な白身です」と言えば誰もが納得するような味わい。

うん、悪くない。

まとめ:タマンは生で食べるのがオススメ

さて、ここまで色々な食べ方を試したところ、分かってきたことが。

それは、タマンは加熱するより生で食べた方が美味しいんじゃないかってこと。

刺身、漬け、寿司、カルパッチョはどれも美味しい

まず最初に食べたお刺身。思えばこれがタマンのクライマックスだったかも(笑)

旨味や風味こそ少ないものの、柔らかくてしっとりとした食感と適度に皮目にのっている脂の美味しさがバランスよくて、とても美味しい。ぶ厚めに切って食べても食べづらさが無いってのも良い。

その後、漬けやお寿司、カルパッチョにしてみたけどどれも美味しかった。

これと言ってまずいと思う点が見つからない優秀な美味しさがタマン特徴なのかも。

ちなみに濃い味付けにすると、タマンの風味が調味料に負けちゃうので漬けや酢飯は薄味推奨。

加熱するなら一口大の唐揚げが一番いける

一方で、煮たり焼いたりした場合はどうも食感が気になってしまった。

最初はふわっとしてるような感覚があるんだけど最後はもっきゅもっきゅしちゃう。さいごだけツナ食べてるような。

そしてやっぱり旨味は少ないので、タマンの美味しさ成分は食感がかなりの割合を占めてる気がする。。

そうすると、別にまずいってわけじゃないんだけど、、なんかもったいなく感じちゃうんだよね。刺身や寿司で食べてあれだけ優秀な美味しさだったのに加熱したとたんに魅力が半減するような感じ。

そんな中、加熱調理した場合に一番「これ美味しいじゃん!」ってなったのが一口唐揚げ。

小さいサイズにカットしたうえで小麦粉つけて揚げただけなんだけど、なぜかこれが全くもっきゅもっきゅせず、ホクホクした食感を楽しめた。

ということで、タマンを加熱して食べるなら一番オススメできるのは一口サイズの唐揚げ

お刺身やお寿司で堪能した後は唐揚げで一杯やりましょう!

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