魚捌き用のまな板選びで失敗しない方法を調べた【魚のサイズと包丁がミソ】

木のまな板海釣りガイド
木のまな板っていいよね

魚を扱うためのまな板は何がおすすめか?

魚用のまな板、どんなものを購入すれば良いのか迷っていませんか?

材質はゴム、プラスチック、ステンレス、木と数種類あるし、サイズに至っては無限大。

選ぶにしても何かしらの軸を持ってないと自分にはこれだ!というものも選べないし困ってしまいますよねー。僕は今困ってますーした。

ということで今回はお魚用のまな板の選び方について色々と調べた結果をまとめあげました。

この記事はこんな方向け

  • 魚用のまな板が欲しいすべての方へ
  • 釣った魚を扱うためのまな板を買おうとしている

釣りにハマると必ずまな板問題にぶつかる

釣りにハマってくると魚を調理するための道具も少しづつ増えたりグレードアップしたりと充実してくる。

例えばウロコ取りや血合い骨を抜くための骨抜きを揃えてみたり、三徳包丁から出刃包丁に変えてみたり。

それぞれどんなものを揃えたら良いのか考え出すとキリがないが中でも最近僕の頭を悩ませているのがまな板。。

最初はプラスチックから始まり薄いヒノキのまな板から、牛乳パックまで試してみたもののなんだか魚を調理するのにベスト!といったものは無く、どうしたもんかなー、とまだ悩みの真っ最中。

ただ色々と調べてみると、少なくともこのラインはクリアしてないとね!といった、魚を調理するために必要とされるまな板の条件は結構見えてきた。

改めてメモとして残しておきたい。

魚調理に求められるまな板のスペック

魚を扱う際はいくつか外せないポイントがある。そのポイントをちゃんと押さえられるスペックがまな板には求められる。そうやって考えていくと自ずと条件がクリアになってくる。

まな板の材質は木製がおすすめ

出刃と相性の良い木
出刃と相性の良い木

まずは魚の下処理から簡単に捌く一連の作業をイメージしてみる。

魚を流水で洗い、ウロコをとって水気を拭き取り、まな板に乗せる。頭を落としワタを取り、3枚におろす。頭は兜割り、背骨は3分割に切ってアラとしてボウルに入れておく。

…と言った感じの作業になるのだが、魚を骨ごと分断するようなこの解体作業をするためには出刃包丁が必要になる。

そして出刃包丁といえば鋼でてきているものがほとんど。鋼の刃と相性が良いまな板の材質はと言うと…

木!!!!

何故木が良いのかというと包丁へのあたりの柔らかさが1番のポイント。例えば、かまや背骨を叩き割るといった作業をする時にプラスチックのまな板だと衝撃を吸収しきれず刃こぼれリスクが上がってしまう。

また、あたりが柔らかいというのは言い換えると包丁の刃に切られる具合が他の素材のまな板よりも「深い」ということ。たとえばネギを小口切りにしたとき、下の皮一枚でずらーっと繋がってしまうあの現象が置きにくい。(包丁や調理人のスキルにもよるけど。)

さらに木のまな板は他のまな板と違い「削り直し」という荒技が使えるのもオススメな理由の一つ。

出刃包丁で何度も魚をおろしているとどこかでまな板に、大きな傷が出来たりする。魚の処理に慣れていない人は力任せに出刃で魚を叩き割ることもあり、そのような時まな板自体が多少削れたりということがあるのだ。

そんな時に、木のまな板であれば修理に出すと「削り直し」て新品同様の状態にしてくれる。これが2、3回は可能。つまり、まな板の厚さは無くなっていくけど、削り直しをしながら使えば1枚のまな板で他のまな板の3回分ほどの寿命ということになる。これが傷ができやすい作業に木のまな板をオススメする理由。

ということで、魚を出刃でおろすなら木製のまな板が好相性と考えておこう。

まな板の大きさは釣れる魚のサイズを基準に

無限大に存在するまな板のサイズだが、サイズを決める上での軸は2つ。

1つは今のキッチンに置けるサイズであること。

もう1つは自分が釣る(であろう)魚が入るサイズにすること。

魚を丸ごと水洗いしてから水気を拭き取ってまな板に置く…という段階でまず置けないと次に繋がらない。

魚をまな板に置き、滑らないように安定させて捌き作業を行うことが大事なので、大型の魚であっても全長の八割は入るくらいの大きさがあった方が作業がしやすい。仮に魚の半分くらいしか置けないようだと魚が安定せず捌きにくくなってしまうので、よく釣る魚をベースに大きめのまな板を選ぶのがおすすめだ。

僕が使っているものの大きさは横50cm×縦30cmだが、この大きさだと本ガツオくらいまでなら不自由しないし、マアジくらいなら数尾まとめてまな板の上で処理ができるので結構便利。

まな板に関しては大は小を兼ねるが成立すると思う。

魚を捌くためのまな板は汚れや黒ずみを気にしないで使えるものを

基本的に魚を捌くためのまな板とサク取りしたあとの調理を行うためのまな板は分けて使った方が良い。

まな板にずっと水を流し続けて作業をできる環境なら話は別だが、ご家庭では黒ずみや汚れは付いてしまうもの…

魚を頻繁に捌くようになってから気付いたが、黒ずみはカビではなく魚の血が木のまな板に吸われてしまい水で流し落とせなくなったものが圧倒的に多い。

なのである程度の黒ずみは覚悟した上で使えるまな板を用意した方が無難。高級なまな板ではなく、丈夫なまな板、というものが求められる。

沢山の魚をガンガン捌いていく作業に耐えられる消費材というくらいの気持ちで良いかと思う。

刺身や盛り付けに使うまな板はキレイに

⬆でも書いたが、魚をよく捌くまな板は汚れやすいし家庭使用では黒ずみなどの汚れもつきやすい。使い込んでいくに従って多少なりとも魚の臭いが染みついていってしまうのだ。

そのまな板で刺身を切るかというと、やっぱり避けた方が良い。

臭い移りしてしまう可能性もあるし見た目が綺麗じゃないまな板で生食用の食材を切るのは雑菌多そうだな…とか、気持ちの面でもちょっと盛り下がってしまう。プラスチックのまな板でも魚肉用の面と野菜用の面が分かれているように、生食用に調理したいなら、衛生面から捌くためのまな板とは別に刺身用として用意すべき。

刺身用のまな板は魚のサクや片身が入る大きさであれば良いので捌くためのまな板からは結構サイズダウンしたもので十分。

ただし注意点が1つ!

臭いの少ないまな板にする、ということ。

ピンポイントで書くと、ヒノキはやめた方が良い。使い始めは臭いが強すぎて刺身に移ってしまうのだ。これがマジでものすーーーーーごい気になる臭いだ。なんでヒノキ食べてんの…?みたいなシュールな刺身が出来上がってしまったことがある。

何度も使ううちに臭いは弱くなるのだがそれまでどうすんのって話になるので最初から避けるのがおすすめ。

まな板に使われる木の種類は何が良いのか

木の抗菌作用に頼らない方が良い

前提として、ヒノキのまな板の謳い文句によく使われるヒノキチオール、あれは話半分で捉えた方が安全だと考えている。

日本のヒノキの一部しかまな板の抗菌として機能していないという話もあるし、どこかの論文を引用して証明している店舗も見当たらない。

なので、抗菌作用があるからヒノキにしよう!は安直。他の木材に関しても同様。

抗菌作用を求めるなら、元々抗菌性のある成分を練り込まれているような樹脂製などのまな板を使った方が確実だ。

木のまな板を使うにあたっては、抗菌性があるものを…と考えるより、使う前に水に濡らすことと使った後に食器用洗剤やたわしなどで軽く洗って拭いて乾かす、たまに熱湯消毒してみる、塩で擦るといった日頃のメンテナンスを徹底する事の方が大事だ。

捌くためのまな板ならヒノキや合板

家庭使用の場合は黒ずみが出来やすいのであまり高い木材を使うともったいないと思う。1番多く出回っているヒノキが用意しやすい。

また、そこまで大きい魚は釣らないというのであれば薄い合板の木のまな板でも十分使い物になる。合板はゆがみにくいので厚くなくても心配はいらない。

重さが気になるなら桐のまな板も安価で手に入るのでこちらもおすすめ。

刺身用のまな板ならお財布と相談

どうせお金をかけるならサク取りしたあとの処理をするためのまな板の方。

ここでようやく色々な種類で迷うことになる。

柳、朴、榧、銀杏などなど…調べた限り、高級路線で行くなら柳、実用的な路線で行くと朴や銀杏なのかな、という印象だ。

柳は他の素材と比べてやたら高いので僕は買う余裕全く無し。朴は見た目が良くないが機能性は十二分にある。銀杏は木の香りが弱いのでまさに刺身などの調理に向いている素材だがやや重いのが難点かも。

通信販売を行っている木材屋は多くないので、ここから先はそれぞれ調べて好みのまな板を決めると良いかと思う。

まとめ

ここまで書いてきたことをさらっと書くとこんな感じになる。

  • 魚用のまな板は基本的に木製が良い。なぜなら魚を扱う出刃や柳刃包丁が鋼でてきているから。
  • まな板は衛生面から、魚を捌く用と刺身用でそれぞれ用意するのがおすすめ。
  • 捌く用のまな板・・・安価で丈夫なものでOK
  • 刺身用のまな板・・・お財布と相談しながら好みのものを!

魚用のまな板で悩んでいる方はとりあえずまな板は2つ用意しとこうかな、というところから考えてみてはいかがでしょうか。

せっかく釣り上げた魚を安全に気持ちよく調理するためにも、道具にはこだわって揃えていきましょう!(その方が絶対楽しい!)

そして僕は銀杏のまな板を購入しました!!

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