釣り上げたワラサのさばき方のコツとポイント詳しく紹介【下処理】

柵取りしたワラサ捌き方と下処理
柵取りしたワラサ。5日熟成もの。

ワラサやブリのさばき方に不安がある方へ

立派なワラサが釣れた!!と喜ぶのは良いものの、魚は大きいし今までおろしたこと無いし、アジと同じような感じでさばけば良いのかなぁ・・?本当にそれで大丈夫かな・・・?と、ワラサの処理が少しでも不安になった方へ。

丁度つい先日、良いサイズのワラサを釣り上げて、下処理してから寝かせてから三枚おろしにするところまで処理を実践しました!!

その中でワラサをさばく時や下処理の際に注意しなければならないことを一通り経験したので、他の魚と違う点など、今回も「これは・・・ッ‼」となったポイントをまとめて公開!!

ブリ系の魚を釣ったらこの記事のポイントを思い出しながら処理を進めて行けば怖いものなしだ!!

この記事はこんな方向け

  • ワラサ(ブリ)を釣った(もらった)けどどうやってさばいたら良いのかわからない!
  • 始めてワラサ(ブリ)を調理するんだけどその前にポイントを押さえておきたい!

下処理はブリ系の魚に有効な便利道具をフル活用!!

ウロコを落とす時はスチールタワシがおすすめ

まずはエラ、内臓、ウロコを取ることが下処理のはじめとなるが、ここでポイントが一つ。

ワラサの他にもヒラマサやカンパチが同じ部類に入るが、ブリっぽい魚は小さなウロコがびっしりついている。このウロコを落とすにはスーパーで売っているスチールタワシが超絶便利。

柳刃でウロコをすき引きすることもできる。寿司屋では実際にすき引きでウロコを落とす職人さんが見られるが、ご家庭で慣れていない場合はスチール製の金ダワシを使うと失敗しない。

ビニール手袋をはめて、流水を出しながらスチールタワシでガシガシ擦ると手早く確実にウロコを落とし切ることができる。

タワシでごしごし
水を流しながらタワシでごしごし

ちなみに片瀬漁港で魚をおろしてくれた方はシイラのウロコ取りに金ダワシを使っていた。シイラにも有効っぽい。

ウロコを落とさないという選択肢もある

スーパーで売られているブリの切り身を見てもらうと分かるけど、実はブリ系の魚はウロコの処理をせずに食べられていることが多い。

ブリ大根にするときは熱湯にくぐらせて手で丁寧にウロコを取ったりするし、刺身にするときもウロコをとってなくてもそんなに大変じゃない。

ブリの半身を注文したりしてもやっぱりウロコが付いたままで来ることの方が一般的なので、面倒ならそこまで頑張ってウロコ取りの下処理をしなくて良いかもだ。

血合いの洗浄は骨抜きと歯ブラシがおすすめ

さばきに入る前の下処理のポイントとして血合いを洗う必要がある。

背骨の下に付いている赤黒いやつだ。これを落とすには骨抜きを逆さに持って曲がってるところを使い、ガシガシ流水とともに落としていく。

細かいところは歯ブラシを使うとさらにキレイに取れるので、骨抜きと歯ブラシの両刀使いがおすすめ。

歯ブラシと骨抜きできれいに掃除
歯ブラシと骨抜きできれいに掃除

↓こんな感じの血合いを・・・

血合いbefore
血合いbefore

↓こんな感じになるようにお掃除!!水を流しながら骨抜きの反対側でガシガシ落としていける。

血合いafter
血合いafter

ワラサの三枚おろしをする時のコツと注意点

頭を外してからカマの順に切り分けていくとスムーズ

ワラサくらいの大きさになると頭やカマもそれぞれ食べる部位になる。身も脂がのってふんわり美味しいのでリッチに使いたいところ。

カマは塩焼きや煮付け、頭は切り分けてブリ大根にすれば超美味しい。

切り分ける時は、最初に頭を切り離してからカマを切り離す、という順序が良かった。大きい魚体をできるだけ固定したまま切り離していくのが作業のしやすさアップの要素だったので、小さい魚のように頭とカマを繋げたまま胴体から切り離す方式はここでは忘れた方が良さげ。

アラとカマ
アラとカマはお店で売っているサイズになる。

背骨の間にある軟骨に包丁を入れると切り離しやすい

切り離す時は力を入れて無理に叩き切るような事は避ける。出刃包丁でも刃こぼれしたりするし、包丁が滑って怪我をするリスクがある。

1番力を入れて切断しなければならないように思える背骨だが、実は背骨一つ一つの間にある軟骨部に包丁を入れると余計な力を使わずに切り離すことが出来る。

ワラサに限らず背骨が大きい魚に共通して使えるコツなので要チェック。

背骨を切り落とすコツ
脊椎同士が繋がっている間の軟骨部(白いところ)に刃を入れる

身を持ちながら丁寧に切り離していけば失敗しにくい

基本はクロムツの3枚おろしまでの4ステップと同じような流れだ。

つまり「典型的な」魚の形、骨の付き方をしているのでデカいアジだと思えばそんなに難易度は高くないはず。

注意点はその「重さ」だ。

腹側から包丁を入れ、背骨に到達したら背側からも切り離していく。身が重いので包丁を持ってない方の手で少し身を持ちあげながら丁寧に切り離せばOK。

ちなみにクロムツと違うのは、最後に腹骨と背骨を断ち切るように一気に包丁を動かすようなことはしなくても切り離せるというところ。丁寧に包丁を動かせば腹骨と背骨が意外にすんなりと切り離せるので焦って一気に切り離そうとはしないこと。

腹骨をすきとるときは二、三回に分けて包丁を入れる

腹骨は他のほとんどの魚と同じように、逆さ包丁で血合い骨と切り離してからすきとる。

魚体が大きくアジなど小型~中型のように一回の包丁できれいにとれるわけではないので、腹骨は二三回に分けて少しずつ切り離していく。

逆さ包丁で腹骨を離す
逆さ包丁で腹骨を離してから

そしてワラサやブリは腹ビレに向かうにしたがい内側にくるんと身が丸まっているような形になっている。

身が内側に向く手前まで行けば骨はなく、あとは皮を削ぐだけ。なのでここで一度腹骨を切り離してしまい改めて残った部分を攻めると楽だ。

ちなみに、最後のすきとりが面倒ならその部分を切り落として味噌汁の具材にしても優秀。僕は結局腹皮を削いだ後に味噌汁に入れたのだがめっちゃ美味しかった。

脂がのって柔らかい部位なので捨てずに有効活用がおすすめ!

腹骨が無くなった後の部位
腹骨が無くなった後の部位は切り離して別で食べるのもアリ

ブリ糸状虫は積極的に探そう…(-_-;)

ブリには特有の寄生虫がいる。ブリ糸状虫とかブリ糸状線虫とか呼ばれていて見つけると一気にテンションがた落ちになるサイズ感。アニサキスとは比べ物にならないくらい立派なやつが潜んでいる。

ちなみに食べても害は無いらしい。

養殖物にはほとんどつかず、この虫を発見したら天然物の証とのこと。たしかに今回のワラサでは4匹確認できた。そりゃ釣ったんだからいて当たり前ってことか…

どれも立派で取り除いた後は身に穴が空くので、食べても害は無いらしいけど少なくとも刺身で食べる気にはならない。

加熱してから発見してもやっぱり食べる気が超失せるのでできるだけさばいている間に見つけること。そして生で食べる部位と加熱して食べる部位に分けておきたい。

見つけ方はどうすれば良いのか・・普通にさばいていると少し身がぐずついたり溶けているように見える箇所があり、そういう箇所は丸々ブリ糸状虫と思って良い。

ワラサから出てきたブリ糸状虫
ワラサから出てきたブリ糸状虫。

三枚おろしからの柵取りのコツ

血合い骨の切り分けは厚めにすると安全

柵取りする時は三枚おろしにした後の片身を今度は上下の柵にわける。

この時血合い骨まわりは↓これくらいになる目安で切り分けると骨の取り残しが無い。骨の大きさに対して結構大胆な大きさになるけど大きな魚に慣れていないうちはこれくらいにした方が安全。

一発で切り分けた方が柵もきれいなのでぜひ思い切ってスパーっと。

柵取りしたワラサ
柵取りしたワラサ

皮を引く時はキッチンペーパーを使うと引きやすい

皮を引く時、皮目の脂で手が滑ることがある。滑ってしまうと皮を引くのがすごく難しくなるので滑り止め、という役割のキッチンペーパーを使って皮をしっかり固定すると良い。

ちなみに今回のワラサは尾の方から皮を引いてみた。

ワラサの皮引き
ワラサの皮引き

まとめ

色々と細かいメモ書いたが、特に押さえておくと良い所をまとめると↓の3点がワラサを処理する上でのポイント。

ワラサに限らずブリ系の魚を釣ったらこのポイントをおさえてスムーズに処理していこう!!

ウロコ取りはスチールタワシ、血合いの処理は骨抜き+歯ブラシ!!
背骨の切断は骨同士の間にある軟骨を狙う。腹骨は2、3回に分けて少しずつ切り離す。
ブリ糸状虫はいるものと思ってさばくこと。身が変にぐずついている箇所は要注意!!

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