活け締め&血抜きされたクロソイを入手したので熟成目安を調べてみた
マルホン小西漁業さんから鮮魚セットを頼んでみたら届いた立派なクロソイ!
食べ方を調べてみると「刺身がオススメ」ということのようなので、じゃあいつ頃が丁度良いか食べ比べてみようかな、と思いたち、今回比較検証してみることにした。
せっかく活け締めされてるんだから調べてみないともったいないしねー。
このクロソイは水揚げされたのが月曜日、そして我が家に到着したのが水曜日だったので月曜日を0日目と数えると水曜日時点ですでに2日が経過している。
到着日は鮮度落ちの早そうな魚を食べてしまったので初日に今回のクロソイを味わう余裕は全く無し!
ということで、今回は3日目~7日目まで全て刺身で食べ比べてみて味わいの変化を調べてみた。
クロソイは熟成と好相性な予感
クロソイはカサゴやエゾメバルと同じようにメバル科に属している。つまり同じような身質を持っている魚だ。
今まで色々なカサゴやメバル系の魚を食べてきたが、大方共通する特徴がある。それは↓こういった感じのもの。
- 上品な白身
- 煮付けが美味い
- 皮目を加熱すると独特の良い香り
- 寝かせないと味が出ない
種類によって生息している深さやエサの大きさなど異なるもののおそらくそこまで生態は大きく違わないんじゃないかなー、だからみんな同じような特徴を持ってるんじゃないかなー、と思っている。
今回のクロソイもおそらく他のメバル系の魚たちと同じような身質を特徴としているに違いない。
カサゴやメバルの「寝かせないと味が出ない」というのはそれだけで熟成向きと言っているようなものだけど、反面すぐに食べるのはもったいない魚&すぐに食べてもそこまで美味しくない魚と言うこともできる。
クロソイも活け締めされてから2日ほど置いてからが食べて美味しいと感じる頃合いになるんじゃないかなー。
今回の熟成方法
活け締めされてから24時間以上経過した状態でうちに届いているので津本式の脱血処理は実施しない。
ウロコとワタを取り除き背骨周りの血合いも綺麗に取り、頭を落としたうえでグリーンパーチ+ラップに包んで真空氷温室で寝かせた。
魚を包むところをキッチンペーパーではなくグリーンパーチにした、という箇所以外基本的な寝かせ方はいつも通りの簡易的な方法だ。
なお、食べ進めていくとどこかで3枚おろしにするタイミングが出てくる。
今回は3日目に2枚におろし、骨の付いていない半身は3,4日目で食べた。骨の付いている半身は紙+ラップ保存し、5日目におろして食べていった。
刺身を毎日食べて丁度良い寝かせ具合を探ってみる
3日目:旨味も出てて美味しい
到着したその日に下処理をして真空氷温で保存しているので魚の状態がすぐに悪くことはない。包みを開いてみても問題なさそうだ。
銀皮も綺麗だし脂も適度にのってて既に美味しそうな雰囲気が濃厚。3日目から早速刺身で食べてみる。
旨味・・・ちゃんと出てるね。新鮮すぎて味がしない段階は終わってるみたい。
歯ごたえ・・・なんか強い?もともと歯ごたえが結構あるみたいだけどさらにどことなく筋っぽい歯ごたえを感じるな‥これってもう少し寝かせたら無くなるもんなのかな?
風味・・・そのまま食べてもそんなに違和感なし。ほんの微かに臭いは感じるものの醤油や薬味をつけると全く問題無し。
既に美味しいじゃんかクロソイ。
評価:十分美味しい一方で筋っぽい硬さがやや気になる。旨味や風味は熟成で良くなっていくというよりも、この良さがどこまで保たれるかってところがポイントになりそう。明日に期待大!!
4日目:丁度良い食感で食べやすくなってきた
4日目もまたお刺身で。見た目は3日目と何も変わらない。
さて、刺身はどんな感じに変わってきているかな?
旨味・・・3日目とそんなに変わらない。
歯ごたえ・・・やや落ち着いてきてる。
風味・・・問題無し。というか3日目と違いがまったく分からないw
評価:4日目は3日目で気になった硬さも和らいでいて美味しく頂けた。3日目で感じた身の硬さが落ち着いてきていているのは結構好感触。個人的にはこれくらいの食感まで落ち着いてきた方が好みかも。
5日目:美味しい!!旨味はここが丁度良いかも
5日目、残りの半身を使う。4日目までは2枚おろしにした半身を使っていたので、5日目のタイミングで中骨もはずして3枚おろしの状態になった。半身を保存する時は中骨つきにして食べる部分をできるだけ空気から避けた方が良さげ。
さて、刺身にしてみると・・・?
おや、4日目までと様子が違う!?
旨味・・・なんだか様子が変わってきた。旨味以外にほんのりと甘みの様なものを感じる…?
歯ごたえ・・・柔らかくなったものの弾力はしっかり保たれており心地よい食感。そして血合い骨を抜く→包丁で切ってしまう方式に変えた事で、3日目に感じた筋っぽい硬さの箇所が無くなっているような。
風味・・・問題無し。3日目と何ら変わらない。
うまいなクロソイ
3日目よりも4日目、5日目の方がより好みの美味しさに変化していっているのが分かる。
評価:4日目よりも美味しくなってる!旨味がさらに感じやすくなったっぽい。食感も上々。ここまで安定して美味しくなり続ける魚をあまり経験したことが無いのでクロソイの株がどんどん上がっていくぞ・・!!
6日目:ん?昨日より美味しくなくなってる・・・?
6日目。久しぶりに釣り上げた鯵を食べ始めないといけないのでそろそろここらで検証も終わりたいところ。
相変わらず見た目の美しさは健在。さっそく刺身にして食べてみよう。
旨味・・・うーまいねー。あれ、でもなんか味薄くなったかな・・?
歯ごたえ・・・柔らかさがもう少し増してきたんだけどなんかこう、ここまで柔らかくなくても良いんじゃないか?
風味・・・変わらず臭いの劣化は感じない。雑味の様なものがある?
評価:美味しいことは美味しいけど5日目には劣る。身は少しずつ柔らくなり続けているようなんだけど、それよりとにかく味が全体的に薄く感じる。そしてなんだかところどころ雑味が混じるような気もする。気のせいかな?
7日目:完全にピークを過ぎた感(写真無し)
6日目で食べ比べを終えようと思っていたのだけど半端に身が余ってしまったのでペーパーにくるんで7日目の朝に食べてみた。
旨味・・・やっぱり薄いわ。さらに美味しくなくなってきてる。。
歯ごたえ・・・柔らかすぎってことはないんだけど食感が良いね!とは言いにくい感じ。
風味・・・臭い自体はほとんど劣化を感じないものの表現しにくい雑味のようなものがある印象。
評価:食べても問題ないけど別に美味しくはなく、積極的に食べたいとは思わない。ここまで来たら下味付けてソテーしたりした方が味わいが良いかもしれない。
まとめ
今回は3日目から7日目までを簡易的な熟成方法ですべて刺身として食べ比べてみた。
結果、3日目~5日目までは美味しさが増していき、5日目でピークを迎えたように思う。6日目以降は感じられる旨味が薄くなり7日目がそれが如実に感じられた。食べられないことは無いけど別に食べなくても良いんじゃないかな、と言う感じだ。
ということで今回の結果だけで言えば、刺身で美味しく食べるなら3日目~5日目が良さそう。
そして今回の簡易的な寝かせ方ではあまり長く寝かしすぎても良いことは無さそうということが分かった。冷蔵庫の真空氷温や脱血処理を徹底的に実施しないことには長期熟成してもあまり良いことは無いのかもしれない。
今回は刺身ばかりで頂いたので次にクロソイを手に入れたら煮付けで食べてみたい。カサゴとかメバルみたいに美味しい出汁が出そうだし加熱調理したら他の魚に絶対負けない旨味の主張もすごそうだと思う。
次回のクロソイに期待!!
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