ウスバハギをどう調理しようかと困っている方へ
先日鹿渡島定置から取り寄せたウスバハギ。
カワハギやウマヅラハギの仲間だがサイズがケタ違いでホラーに出てくるモンスター感が凄まじいこの魚。ネットでの評価は中の下といったところだ(主観)
この魚、存在は知っていたものの今まで釣ったことも無いし見たことすら無かったのでどんな食べ方が合うのかよく分からない…
そこで今回は、8つのバリエーションで色々な食べ方を食べ比べてみることにした。それぞれどんな感じだったか、メモとして残しておきたい。
ちなみに先に結論を書くと、
1.不味い食べ方は無い。
2.肝を溶かした味噌鍋が1番良い味出ていたのでおすすめの食べ方は味噌鍋一択!!
この記事はこんな方向け
- 初めてウスバハギを調理するので美味しい食べ方を知りたい
- ウスバハギとカワハギの味の違いを知りたい
- ウスバハギのおすすめレシピを知りたい!!
ウスバハギの食材としての特徴
身質
旨みや風味はあっさりめ
今回のウスバハギは取れる身の量が大きい。その分味が薄まったのか分からないが身の味はあっさりしている。
カワハギの身の味はしっかりしているのに比べるとウスバハギは「ほぼ感じない」というレベルのあっさり具合。
…良く言うとあっさり。悪く言うと大味(笑)
食感はカワハギ似
しっかりフグの仲間なだけあって、食感はカワハギやウマヅラハギと同じ感じだ。
大型なので薄皮もしっかりしている。そのため刺身など生食するならちゃんと皮を引いた方が良い。加熱する場合はそんなに気にしなくてもOKかも。
肝
今回のウスバハギの大きさで肝は約100g。割りとボリューミーに入っている印象だ。
肝も身と同様で味にクセが少なく非常に食べやすい。こちらもカワハギと比べると濃厚さはあまり無く、あっさりと食べられる風味。
加熱しても溶けにくく形が残りやすい。汁に溶かす時は味噌漉しなどを使った方が馴染ませやすい。
独特の香り
カワハギもそうだが、出汁を取るためにアラを煮出すと独特のアサリのような香りが出てくる。
これを臭いと感じるかどうかは意見が分かれると思うが、ウスバハギもしっかり主張してくるので日本酒やネギ、味噌などと香りの相性が良い。
ウスバハギのレシピ8パターンを食べ比べてみた結果
早速8種類の食べ方でウスバハギを検証!!
生で食べてみる
CASE1.刺身
まずは試しに厚切りと薄切りの刺身で食べてみるも…うーん?これといった特徴が無い…
味も特に…風味も特に…
薄皮を引かずに食べてみると薄皮の主張が凄まじい。皮は絶対に引いた方が美味しい。
CASE2.塩締めの刺身
ほとんどの魚は干物にしたら美味しくなると思っている。
ならウスバハギも少し塩締めしてみたら味が凝縮されて美味しくなるんじゃない?と思って試してみた。
が…
普通の刺身とさして変わらず。実に淡白な味わいだ。
CASE3.漬け
それならしっかり味付けしたら美味しいんじゃない?
と思ってこんどは漬けで。
醤油とみりんが1:1のタレにしばし刺身を漬け込み、食べてみる。
醤油とみりんの味がする。
おかしい!マグロのように味が馴染むといった現象が起こらない!!
…そうか、元から味が無いからか!!
CASE4.寿司(肝つき)
もはや酢飯と合わせるだけでは結果は見えているので今度はカワハギ系の伝家の宝刀、肝とセットで食べてみる。
うーんまーいーねー…!うん、さすがに美味しい!
しかし何だかカワハギ系にしてはあっさりしてんな。肝もあっさりめみたい。
あっさりはしてるけど肝のとろける感じや香りはあるのでちゃんと美味しい。ポン酢だとあっさりしすぎるから醤油の方が相性よさげだ。
日本酒も欲しくなる味。
焼いて食べてみる
CASE5.塩焼き
強めに塩を振り、十分時間をおいてから焼いてみる。
うん、不味くない。とりたてて美味しい!という程の何かもないけど、不味くはない。
CASE6.幽庵焼き
今度は別に味を付けて焼いてみる。
醤油みりん日本酒を同量まぜて幽庵地を作り、柑橘果汁を少量加えてしばらく漬け込む。
今回は40分ほど漬け込んだ後に水気をふき取り、焼いて食べてみた。
おーーん、、なんだろう。。
美味しいというにはあとひと息、、何かが足りない。
味に奥行というか、深さが無いというか。うーん。不味くはないし普通に食べられるんだけどウスバハギをわざわざ幽庵焼きにしなくても良いかな・・・(一緒に仕込んだヒラマサの方が美味しかった)
煮て食べてみる
CASE7.あら汁の具材として
他の魚のあらとともに煮だした出汁に軽く塩と醤油で味付けをし、具材として入れて食べてみた。
お、これは中々悪くない。
身自体は淡泊だけど濃い旨味を持った出汁も絡まり割とバランスの良い料理として仕上がっている。
わざわざウスバハギの切り身を入れて食べる必要もない気がするが、あら汁であればウスバハギも割と違和感なく食べられるようだ。
しかし人によってはこの出汁、臭いが気になるかもしれない。
ウスバハギのあらも一緒に煮だしているので独特なあのアサリっぽい香りが漂っており、万人にすすめるのは止めた方が良いかもしれない。
CASE8.肝入り味噌鍋
カワハギは肝も溶かして味噌汁にすると絶品だ。
ということはウスバハギも行けるんじゃない?と思って作ってみた。
ら
これは美味しい!!!
野菜も加わった濃厚な味噌スープに肝が加わりさらにリッチな味わいに。(もちろんカワハギよりはあっさりしてるけど)あっさりした切り身が濃厚スープとバランスの良い相性で全然いける!
そして味噌がウスバハギ特有の香りとベストマッチ!アサリの味噌汁の香りになった!
これは肝の乗った寿司より美味しいかもしれない!!
我が家のウスバハギ味噌鍋レシピ
ということで今回作った味噌鍋の作り方をメモ( ._.)φ
材料
- ウスバハギ・・・切り身と肝を用意。肝は約30g。
- 白菜4,5枚(1/8カットくらい)、白ネギ1本、きのこ一掴み、人参
- 今回の鮮魚セットでとった出汁。できれば昆布カツオのような上品な出汁ではなく魚の中骨やアラからとる骨太な旨味を持った出汁の方が良い。
- 味噌
作り方
もういたってシンプル!!
- 野菜と切り身、味噌少量を出汁に入れて煮込む!!
- 野菜が柔らかくなったら肝を入れて溶かす!!
- 一煮立ちさせたら最後に火を止めて味噌を追加し、味を調整!!完成!!
まとめ
タイトルにもあるがウスバハギが一番相性の良い食べ方は肝入りの味噌鍋だった。
ネットで調べた前評判通り、味はやや大味で白身の淡泊なもの。身だけでなく肝もあっさりしているが、それはカワハギと比較した場合であって、肝自体しっかり濃厚さを保っている。
食べる時は肝と身を一緒に食べれば美味しく頂けそうだ。
身だけだとどこか物足りない感じになってしまうので、脂や旨味の濃い素材と掛け合わせるのがウスバハギを美味しく食べるコツかもしれない。
これから調理に挑戦する人はこの点に気をつけながらレシピを選ぶといいかも!
コメント
明日、九石大敷組合さまからウスバハギが届くのでどうしようと思っていました。
こちらのブログきっかけでお取り寄せを始めて3回目の初心者ですが、そんなわけ(ウスバハギ)でまたこちらのページにたどり着きました。
お世話になりっぱなしです。
今後も楽しみにしてます。
九石大敷組合さまからのウスバハギとなると肝も安心して食べられそうですね!
自身の備忘録のように記事を書いていますが、
お力になれているようで嬉しいです。
ウスバハギ、中骨がやたらでかかったので頑張ってさばいてください!
ウスバハギの味噌鍋は美味しいので大好きです。自分は肝は細かく叩き切って鍋で炒ってます。
安くてこんなに濃厚で美味しいウスバハギ、サイコー♬
おお…鍋で炒る!!それめっちゃ美味しそうですね!
今度試してみます!!