頭からサクッと骨まで食べられるカサゴの唐揚げの作り方【15分揚げればOK】

カサゴの唐揚げお魚レシピ
カサゴの唐揚げ

カサゴを姿のまま揚げても骨まで食べるのは難しい

カサゴの唐揚げ。丸ごと揚げるレシピで作ったはずなのに思いのほか骨が硬くて口の中を怪我したことありませんか?

そもそもカサゴはアジやイワシ、ニシンのような魚と違い骨がかなり強いしトゲも沢山持っている魚。

良い出汁も出るので、本当は頭やアラは出汁をとるのに使った方が美味しく安全にカサゴを味わうことができること間違いなしなんですよ…。

とは言え沢山カサゴが釣れたらそのうち何匹かは唐揚げにして食べてみたいというのが人間の性。僕も今までカサゴを何回も唐揚げにしては口の中を怪我してということを繰り返してきました。

そんなことを繰り替えている中で分かったことが1つ。釣り人ならわかっているはず。

カサゴの唐揚げはガチで相当揚げないと骨までバリバリできるはずがない!!

カサゴまるごと唐揚げを鶏の唐揚げのように思い切り食べると口の中グッサグッサで怪我しまくり間違いなしですよ。

結構カサゴの唐揚げを調べると姿揚げで作るレシピが多いですよねー。あれで頭からイケます!って書いてあることも多いんですけど正直頭から食べられるなんて嘘だろ?と思うレシピが多いです。

カサゴの唐揚げ作り始めた最初の頃はそれらのレシピで口をグサグサしてたので。。

そんな僕もだいぶ経験を積んでカサゴの唐揚げをどうやったらバリっと頭から安全にかぶりつけるように作れるか、、色々試してようやく丁度良い作り方を見つけたのでこの記事でレシピ書いておきます。

ということでこのレシピで作るカサゴの唐揚げなら口内の怪我する問題は解決!!

↓ちなみにこんなメリットありです。

  • 身の部分は血合い骨も柔らかくなるので2歳の子供でも歯がしっかり生えそろっていれば骨が刺さる心配なく食べられる(我が家で実証済み)
  • 口の中を怪我せずに頭からサクッと食べられる

この記事はこんな方向け

  • カサゴが沢山あるんだけどまるごと唐揚げでバリバリやってみたい!
  • これ以上カサゴの唐揚げで怪我したくない!させたくない!

頭の硬い骨までサクッと揚げるためのポイント

なぜ姿揚げのカサゴの唐揚げは骨が硬いままなのか。

それはもともとの骨の硬さに加えて、厚みのある魚体、かつ厚さが均等ではないからだ。

カサゴは特に頭部の厚みが胴体よりもある。なので胴体の身の部分が先に十分に揚がった状態で完成!としてしまうと頭部はまだ硬いままだ。

かといって中型のカサゴの場合、頭部が完全に揚がるまで待っていると数十分は必要になる。そんなに時間をかけていると今度は身の方がカラカラになってしまう。

そして、頭部を揚げるのに数十分もかけていると油も酸化しやすくなるし調理のハードルが上がってしまう。

つまり、カサゴの唐揚げで怪我する問題を解決するには以下2点の課題に対応することが必要ということだ。

  • 魚体の厚みを均等にする
  • 頭部のような揚がりにくい部位もできるだけ早く揚がるようにする

そして具体的な策はズバリ↓の3つが重要なポイント。このレシピの要点になる。

中骨を抜くこと
 

中骨=3枚おろしにするときに出てくる真ん中の背骨のセットの事。身の真ん中にあるくせいに頭骨と同じくらい硬い骨なので、中骨を抜いてやるとそれだけ食べやすい唐揚げにすることができる。

抜いた中骨は骨せんべいにするのが吉。

頭を割ること
 

おそらく頭を割って唐揚げにするレシピは多くないと思う(見たことない)。見た目はあまりカッコよくならなくなってしまうが、代わりに頭の内部の骨までしっかり揚げることができるようになる。

この手当をすることで揚げ時間短縮もできるし、頭からかぶりついてもサクッと美味しく食べられるようになる。

小型のカサゴを使うこと(15cm程度まで)
 

なぜ小型のカサゴなのかというと中型以上では揚げ時間が異常に長くなってしまうから。20cmを超えてくると、本当にじっくり揚げていかないとバリっと食べられるようにはならない。

骨までしっかり揚げ切るのであれば大きくても15cmまでの「刺身にも煮つけにもしにくいサイズ」が良い。

まるごとサクッといけるカサゴ唐揚げの作り方

早速鮮魚セットに入ってたミニマムなユメカサゴを唐揚げにしていく。今回は山米さんから取り寄せた山陰地方の地魚セットに入っていた。

最大でも14cmという小ささだったのですべて丸ごといける唐揚げにしてみる。

小魚感のあるユメカサゴ
今回唐揚げにする小魚感のあるユメカサゴ。最大14cmだった。

エラ、ワタ、ウロコを取ったら中骨を外す

可愛いユメカサゴ
とりあえずエラとワタ、ウロコを取る

まずはウロコを取り、エラとワタを取り、軽く水気をふき取っておく。

ユメカサゴはトゲが多くて怪我しやすいので位置は煮付け唐揚げ用のユメカサゴ捌き方メモで確認しておこう。ウロコ、エラワタの簡単な取り方もセットでメモしてある。

カサゴの下処理ではツボ抜きという技術が使われることがあるけど、今回は身を開くので使う必要は無い。アジの下処理と同じように一般的な方法で下処理をする。

頭と尻尾はそのままで中骨を切り離す。

続いて中骨を外していく。頭と尻尾をつけたまま三枚おろしにするイメージ。半身の腹側、背側から刃を入れて片側の身を中骨からは切り離す。

片方できたらもう半身も同じようにして中骨を出す。

細かい作業になるので出刃包丁よりもペティナイフのような小さいナイフを使った方がやりやすい。

反対の身も同じように中骨から切り離す
反対の身も同じように中骨から切り離してから中骨だけ断ち切る

頭と尾を外さずにうまく中骨が出せたら中骨だけ断ち切る。魚が小さいのでナイフでそのまま断ち切ることもできるが、調理ばさみや出刃包丁の方が安全かも。

中骨が取れました
中骨が取れました

頭を半分に割る

開きを作るような気持ちで頭も切っていこう
開きを作るような気持ちで頭も切っていこう

3枚おろしのようにして中骨を抜いただけなのでまだ頭はそのままの状態。腹側から刃を入れて切り開いていく。

頭は固いので出刃包丁がおすすめ。

上から頭を割って完全に半身にしてもOK
上から頭を割って完全に半身にしてもOK

硬そうであれば背側から刃を入れる。ついでに完全に半身にしても揚げる時間は変わらないので、頭を半分に断ち切る方が楽なら半分にしてしまうのもアリ。

こんな感じになればOK
こんな感じになればOK

油で15分揚げていく

揚げていくときの基本は160℃くらいの低温で。じっくり骨まで揚げていく。

片栗粉推奨
片栗粉推奨

カサゴの水気をふき取ったら片栗粉をつけて160℃で揚げる。

長めに揚げるので小麦粉を使うと色が強くなってしまう。カサゴの色を綺麗に出すなら片栗粉の方が適している。

まず2分
まず2分

まずは油に投入して2分。魚の形が崩れなくなる。

ひっくり返して5分
ひっくり返して5分

2分経過したらひっくり返して5分経過するまで待つ。

さらに返して5分
さらに返して5分

5分経過したらもう一度ひっくり返して5分。既に泡は少なくなっているはず。身の方は完全に火が通っているが骨までしっかり揚げるのでここでもう一息揚げる。

最後に返して3分
ひっくり返してラスト3分

最後にさらにひっくり返して3分揚げたら終了。泡は相変わらずポチポチ出続けている状態だけどここまで揚げれば十分。

揚げあがり!!
揚げあがり!!

ということでこんな感じで完成!味付けはしないので抹茶塩や胡椒塩、ごま塩など好みで軽くつけながらバリバリ食べよう!

まとめ

骨まで安全に食べられるカサゴを揚げるポイントのおさらい

骨まで一気にバリバリいけるカサゴの唐揚げを作るなら、、、

まず小型のカサゴを使うこと。そして中骨を抜いて頭を半分に割ってあとは低温で揚げれば完璧!

ちなみに血合い骨や腹骨のような身の中に入っている骨は取らなくても大丈夫。長時間揚げることで驚くほど柔らかくなっているので子供でも安心して食べられる。

見た目はやっぱり頭を割らない唐揚げの方が格好いいけど、安全さと食べやすさなら完全にこのレシピの方が勝っている。

カサゴの唐揚げで怪我が心配なら是非お試しを!

※もしナイスサイズのカサゴがあれば唐揚げ以外にも美味しい食べ方が色々あるのでこちらもどうぞ。

さらに美味しさを求めるなら鍋と揚げ油を変えてみよう

ところで今回の唐揚げレシピ。

魚の中までしっかりじっくり揚げる必要があるので鉄製の揚げ物専用の鍋を使うのがベスト。鍋自体の温度変化が少ないように設計されている専用鍋を使うと揚がり具合がまるで違う。

これからも魚を揚げる機会があるのであれば、↓こんなやつを揃えておくと吉。

続いて油。

揚げ油と言えばサラダ油とかキャノーラ油とかがメジャーどころ。だけど、個人的には米油がオススメ。

酸化しにくいのが最大の特長で、サラダ油と比べると油っぽい臭いが非常に少なく、素材が油っぽくなりにくい。別の言い方をすると、軽くてカラッとなりやすい。

つまり、長時間揚げ続けることになる今回のレシピとの相性が非常に良いので酸化に強い米油を使うと仕上がりがさらに美味しくなること間違いなしだ。

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