冬の初島沖はハードモードなのでご注意
この記事は、2018年の年末に、その年の総決算の釣りとして真鶴から初島沖のキンメダイを狙いに行った時の記憶をもとに初島キンメダイのポイントを考察したものだ。
この時の釣果はというと、キンメが6、クロムツが1、メダイが1と悪くはない結果だったのだが、実は投入できたのはたったの2回である。
この2回のみでこれだけの釣果だったのだから結果良ければ…という考えもできるかもしれないが荒れ狂う海に翻弄され、経験したことが無いレベルの船酔いに遭い、ちゃんとケガもして帰ってきた。
正直2度と味わいたくないほどのハードな釣りだった。
冬に初島周辺のキンメを始めて狙いに行く人はハードになりそうな点をしっかり押さえておくべきなので、参考情報として頂きたい。
仕掛け:ハリ数は最大10本までのルール
初島周辺のエリアは漁協の協定により、キンメのハリは10本までというルールになっている。
それ以上の数はルール違反なので自作仕掛けを持っていく場合は注意しよう。
仕掛けを買うなら下田漁具のものがオススメ
幹糸は12号~14号で枝間120cm、ハリスは6号~10号で60cmのムツ針16号~17号を目安に用意する。
仕掛けを自作しない場合は「下田漁具」というメーカーから出ている「近海中深場釣仕掛」がオススメ。「ハヤブサ」からも同じくらいのスペックの仕掛けがでているのでそのあたりから選んでもOK。
下田漁具は伊豆半島に特化したメーカー
下田漁具は伊豆半島や伊豆諸島地区の漁業協同組合へ漁具を卸販売している企業だ。
もともと伊豆の漁業向けの道具を作っているところなので、伊豆半島で釣りをするならこのメーカーの仕掛けに間違いはない。
ちなみにこの時の釣りに使用したのも「下田漁具」。
ハリ数は最大10本だけど、5本~7本に留めておくのが吉
10本あった方がたくさん釣れるに違いない!と素人は思うかもしれない。(僕はそう思った)
しかし釣りの一連の流れの慌ただしさに加えて、当日のコンディションによっては10本バリでは仕掛けを投入することすらできないシーンがありうる。
この釣りは、まずハリにエサをチョンがけしつつ船べりに絡まないよう丁寧に並べていくことが超重要。
そして船長の合図があったら船の先の方から順番に、おもりを投げ入れて仕掛けを投入していく。魚が掛ったら巻き上げてハリを外し、また船べりにセットする…の繰り返しだ。
ちなみに船長の投入合図に仕掛けのセットが間に合わなければ一回お休み。次の投入までに仕掛けを準備する。
国敏丸は船べりにマグネットが付いているので手前マツリを起こしにくいが、それでも海が荒れていると13mほどもある仕掛けのハリを一つ一つ丁寧に船べりにセットしていくのは至難のわざだった・・・。
この時の釣りは海のうねりに+船酔いでとてもじゃないが、長い仕掛けを丁寧に扱っている余裕が無かった。結果、2回の投入で終わってしまった。
次回は欲張りなことはせず5本、多くても7本にしておこうと反省の毎日だ。
オプション:ヨリトリリングも用意しておこう
あまり聞きなれないかもしれないが、真鶴・初島沖キンメではヨリトリリングの使用が推奨されている。
道糸と仕掛けの間につけておくと、仕掛けのやり取りがスムーズになるので購入するか自作するか、用意しておきたい。購入すると3000円くらいすることもあるので、必要なパーツだけ購入して自作がオススメだ。
ステンレスの環はホームセンターで、ボールベアリング付きのパーツは釣具店で手に入る。
エサ:船宿支給のみでOK
定番のサバ切り身が支給される
ホタルイカの準備は必要なかった。サバの切り身だけで問題なく釣れてくれるので安心だ。
中深場というとサバの切り身、ホタルイカ、イカの切り身といったバリエーションがあるが、大きめのサバの切り身が一番安定していると思う。
サバが大量に釣れてくることもあるらしいので、さばいて新鮮なサバ餌にするも良し(笑)
ちなみにサバを避けるには寒色系に染めたイカ切り身が有効と耳にしたことがあるが、確かめたことは無いのでそのうち試してみたい。
誘い方:基本的には誘いは考えない
掛かったらゆっくり巻き上げて追加を狙う
タナは底から3mほど。
第3投くらいまでは、タナに合わせてしばらく待っていると勝手に掛かる。キンメに誘いは必要ないのかも?
そこから少しずつ巻き上げていくとどんどん竿が曲がっていく。追い食いが有効な魚だ。竿が十分に曲がったら中速から高速で巻き上げて取り込みだ。
サメも来るらしいので速めに巻き上げ
釣果を見ると結構な頻度でサメがキンメに襲い掛かるらしい。
今回の釣りでも「早く巻き上げないとサメに食われちゃうよー」と船長からアナウンスが出ていた。十分に追い食いさせたら結構な速さで巻き上げた方がよさそうだ。
船宿:船長は無骨だが頼もしい
今回利用した船宿は元気で気さくなおかみさんが受付だった。
船長はあまりしゃべらないがポイントはしっかりフォローしてくれる感じの頼もしいおじいちゃんのような感じだ。
口数は少ないけれど、聞けばちゃんと答えてくれる。
釣りが始まればタナがどれくらいか。何に注意しなければならないかも含めてアナウンスもしっかりしていたので、釣りをする分には頼りになる船長だと思う。
おそらく中乗りのいない船だと思うので、何かあったらしっかり船長とコミュニケーションをすることが大事だろう。
最大の敵は風ではなく海のうねり
今回の真鶴・初島沖キンメ、最大の敵は荒れ狂う海のうねりだった。
今となっては当時の予報がどうなっていたのか調べることもできないが、今回の釣りを契機に風速だけでなく波の高さ、うねりについても細かく予報を調べるようになったのも事実。
釣りのポイントにたどり着くまでに既にヤバい
この時は釣りのポイントにつくまで横になってボーっとしていたのだが、港の外に出たとたんに船の上下が激しくなった。
ポイントに近づくにつれて上下がどんどん激しくなり、若干海に投げ落とされる恐怖を感じ始める。
「これ、釣り、できるのかな?出船しなかった方が良いんじゃね?」
と思いながら耐えているとようやくポイントに到着。
この時既に結構船酔いしている。
そしてポイントにはまさかの他の釣船が多数とまっている状況。今回の海は確かに悪いけれど、この地方の釣り船にとっては出船を停止するほどではない=釣りが可能と判断されるレベルだったということだ。
荒れてる時の船先は絶対に避けよう
今回は港に到着したのが結構遅く、残っている席が船の一番先だけだった。これがまた船酔いするには絶好の席なのだ…
いざ、釣りのポイントに到着しても船の揺れが超激しく1m以上の上下運動に翻弄され続ける。真ん中あたりはそれでも座りながら作業できていたが、僕のいる船先は揺れが強すぎて座ってもいられない、逆に立って何かにしがみつくしかない状態だった。
そんな中、頑張ってサバをつけて何とか初回投入に成功!!
もはや釣りというより漁をしているイメージだ。
この初回投入でキンメを6枚釣り上げたのだが、船酔いがきつすぎてダウン。キンメをクーラーBOXにしばらく入れられず、魚の状態が悪くなってしまった。
2回目投入へのチャレンジを試みるも船酔いと揺れの強さでハリが手に引っかかってしまい流血。。おとなしく船室に引っ込んで揺れが落ち着くまで横になっていた…
釣りに行くかどうかの判断と船酔い対策は必須
今回の釣りはとにかく船酔いと揺れの強さで地獄の辛さを味わってしまった。
そして冬の初島は、そんなに多くは無いものの今回の様なうねりに翻弄されることが割とあるらしい。
風が無くともうねりがこれだけ強いと、そもそも釣りにならないので船宿の判断以上に自分たちの判断が大事だと痛感した一件だった。
そして船酔いの方は色々な薬を試すのも大事だが自分のコンディションを釣り当日に向けてゆっくり整えていくことも大事だ。
船酔い対策については改めてしっかり考察したいと思う。
2019年のキンメは海が時化やすくなる前にチャレンジ
2019年は最強の船酔いの経験から、海が時化やすくなる真冬になる前に行ってみるという回避策を講じた。
結果12/1のキンメ解禁日に穏やかな海で釣りをすることができ、船酔いしたものの(笑)上々の結果!サメもおらず、12月上旬はおすすめかもしれない。
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