たまには近場の魚も良いかな、と
10月は予定が埋まってしまい釣りに行けない…。例によって新鮮な魚欠乏症を発症しそうなので今回は余裕を持って10月第1週に鮮魚セットを頼むことにした。
だが今週末、まさかの台風18号が。。。
日本の北西で低気圧に変わったとはいえ西日本の波の高さは4m。漁に出られるわけないよな~、と判断して東日本のお店から良さそうな鮮魚詰め合わせセットを探してみる。
…と、まさかの超近場に鮮魚セット売ってるお店を発見!!
魚卓さん…茅ヶ崎の魚屋さんのようで、相模湾の魚を主に扱っているらしい。
お試しで送料無料で3000円というのは中々魅力的…!!ということで、早朝に片瀬漁港直売に出向くのも疲れるので今回はこちらのお店から取寄せてみた。
台風に負けずしっかりお魚達が到着!
水曜深夜にポチッとして日曜日の午前中指定。備考欄に「可能なら土曜日で…」と無理を承知でお願いしてみたが、台風の影響もあるので土曜は無いかな…と思いつつ、日曜も果たしてお魚が来るのか、台風でアウトになるのか心配しつつ待っていると。
土曜日AMに到着!!
ありがとうございます!(そして無理をお願いしてすみません・・・!!)
全7魚種充実のラインナップ
今回来たのは7魚種。全て個包装になっていた。なんだか丁寧な扱いされてていいね・・・!!
さて、どうやって調理しようか・・どの魚もやや小ぶりで調理しやすい地魚な印象。
まだそれぞれ包装されてて実際の鮮度は分からない状態なのでとりあえず捌きながら考えてみるか!
それぞれの魚をどうするか候補
- シロダイ → 白身。下処理だけして明日か明後日でも良いかも。
- ハガツオ → 青物で足も速いのでこれは今日食べる。かなり評判の良い魚なので刺身と炙りで頂こう!!
- アジ → 鮮度の良いアジなら万能選手なので今日でも明日でも良いかな。
- カンパチ → 歯ごたえが良い。鮮度が良すぎると食べづらいので明日に持ち越し候補。
- シロギス → 刺身でいけそうなら刺身にしちゃおう。
- メイタカレイ → 小型なのでムニエルか唐揚げにして子供のごはんで。
- エボダイ → 一夜干しにして食べたい!一方で刺身も気になる・・鮮度次第!
捌いていきながら鮮度チェックしてみると怪しい…?
気になる魚ばかりだったのでハガツオに合わせて初日から握り寿司を強行もアリか!?と考えてたんだけど、それぞれ見ていくとどうもあやしいのがちらほら・・・
下処理は小魚系から順に攻めていった。
シロギス
袋を開いた時点でザ・魚の臭いが。そして目が濁って身が柔らかい。
今日が消費期限とシロギスが訴えてくる。
よし、寿司も酢締めも刺身も止めよう!唐揚げ一択だ!
いますぐ松葉おろし!
メイタガレイ
小型のカレイが3枚。独特の臭いを持っているという前情報はあったが、確かになんだか砂浜の臭いが結構強いような気がする。
煮付けでこの臭いは嫌だなぁ・・ということでこれもまとめて唐揚げ行き決定。
1枚は小さすぎてまるごと唐揚げする以外に道が見えない。カワハギで言うところのワッペンサイズってやつだ。ここまで小さい魚を処理するのも久しぶりだ。(笑)
残り2枚も5枚おろしが面倒くさいサイズだなというのが正直な感想。小型のカレイやヒラメを簡単に3枚おろし状態に持っていけるさばき方ってないものかなぁ?
マアジ
シロギス、メイタガレイとなんだか予想と違う展開になっているので、、安心できそうなアジの下処理をしてみよう!
包みを開いてみると、アオアジやメアジではなくマアジ。イサキに混じって釣れたアオアジと食べて以来、「アジ」としか表現されていないと警戒してしまうのだがまずは一安心。
したのもつかの間、やっぱり目は濁ってる。そしてエラの色もあやしいぞ!!
とりあえずぜいごを取って、頭を落として、あら汁行きは無しとして、、としてみると血合いの色は鮮やかだ。
あ、肝も形しっかりしてるし内臓は溶けてないな。
うーん、大丈夫そうだ!よし、アジは明日お刺身とかムニエルのサルサソース和えとかにして食べてみよう。
エボダイ
マアジで鮮度が良いんだか悪いんだか良く分からず混乱してきたので安全策として鮮度が落ちやすい小型系を一気に処理してしまおうと考え次はエボダイ。
身が柔らかい!!
もともとこういう魚なの・・・?
最強鮮度だったら刺身も面白そうかと思ったけど鮮度が良いのかどうかまったく判断できないので2枚おろしにして一夜干し。
さばいてみると脂ののりがかなり良いので明日の朝食に期待できそうだ。
カンパチ
カンパチはもともと歯ごたえが良いので必ず多少寝かせてから食べる魚。ということは今回の全体的に不思議な状態でも安パイ。
実際さばいてみてもやっぱり安心!魚の臭いも出てないし、期待できそうだ。
カンパチは頭をカブト割にして味噌汁にも使ってみよう。身は明日刺身か寿司で頂くことにする。
シロダイ
この魚は絶対大丈夫!!目も濁ってないし身も締まってる!
ということでウロコ、エラとワタを抜いてペーパーにくるんでしっかり氷温室へ。
内臓脂肪が結構ついてたのでこの魚もメタボな状態かも。この魚も明日食べてみても良いかもしれないな。
ハガツオ
さて、ラスボスのハガツオ。須崎のふるさと納税で神経締めされてきたヒラソーダや熟成に気を使う本ガツオを覚えている&今回の鮮魚セットの油断できない雰囲気から既に臨戦態勢(笑)
お、臭い無いね。いけそうじゃん!
少し持ってみる。まあ信じられないくらいに身が柔らかい!
例えばこれがサバなら即効捨てる判断をするレベルだ。だがここは魚屋さんの「刺身」という調理例を信じて突き進んでみたい。
身が柔らかくて小型でもやはりカツオ。他の魚とは少し違うカツオ特有のさばき方で3枚おろしからの柵どりまで進める。
・・・既に身割れがすさまじいよー!!
調べてみると、そもそも身割れしやすい魚として超有名とのことなのでそのまま刺身に切り付けるのではなく、一度炙って表面を固めるなど工夫が必要そうだ。
身割れがひどい柵は叩いて青唐辛子と和えてうずわ飯風にしてみよう。
食べてみたら美味しいじゃないですか
さばいてみて普段頼んでいる他の鮮魚セットとは随分と趣が違った今回の鮮魚セット。
信じられないくらい小さな魚が入っていたり、産地でしか食べられないようなまさに地魚が入っていたりと不思議なラインナップだったが、それぞれ食べてみるとしっかり美味しかった。
シロギスとメイタガレイは唐揚げ
シロギスは松葉おろし、メイタガレイは5枚おろしと1枚まるまる姿で片栗粉をつけて唐揚げにしてみた。
下味は付けず、揚げた後にお好みで柚子胡椒をつけて食べるスタイル。
シロギスはしっかりした食感にあの独特のシロギスの香りがありどこか懐かしい風味。
メイタガレイはさばいていた時の砂浜臭さは無くなっており、ほぐれるような柔らかさの身質だ。さすがのカレイだと思う。
ただ、揚げてしまうと香りも全くなくなったので言われないとカレイだと気づかないかもしれない。もう少しこの魚を活かせる調理法があるかも。
そして意外と皮がしっかりしていた。人によっては少し気になるかもしれないので皮を引いた方が親切。
マアジは刺身・・ではなくムニエル系のエスニック
マアジは翌日の昼に刺身か何かにしようと考えていたが子供がまだ刺身を食べられないので加熱してごはんのおかずにすることにした。
トマトと玉ねぎ、ピーマンをみじん切りで混ぜ合わせ軽く塩を加えてサルサソースを作る。
マアジは3枚におろして骨を丁寧に取り除き皮もひく。下味など付けずにムニエルの要領でオリーブオイルで焼き上げたらサルサソースと和えて完成。
かなり脂乗りの良いアジだったので加熱すると脂が分かりやすく主張してくる。さっぱり系のサルサと相性抜群。
エボダイは一夜干し
エボダイは2枚おろしにして、11%の塩水に50分付けた後冷蔵庫で一晩おいた。
表面が乾くくらいになるまでは冷蔵庫だと2日ほどかかるが、今回はそんなに待ちたくなかったので文字通り一晩で翌日の朝食に焼いて食べてみた。
すごく美味しい。
おぉ・・・この魚ヤバい。めっちゃ美味しいぞ!!
旨味がしっかり出ていて脂も適度にあり、身質が柔らかく繊維質でほぐれる感じ。カサゴやメバル系にちょっと近いけど香りはもっと落ち着いている。
これで小魚でなければ市場価値はもっと高くなるんじゃないかな!と思ってしまう。
ハガツオはタタキとうずわめし風
身割れすさまじいハガツオは到着日の晩御飯で頂いた。
色はくすんだ赤身でサワラとカツオの中間と表現されるだけのことはある。タタキというよりは皮目を炙って身を固めるくらいにして食べてみたが、うん・・?驚くほど美味しい・・というほどではない。
ただ、カツオ特有の血っぽい香りはほぼないし魚臭さも全くなく。なんというかキハダマグロって感じ・・・?
意外とサプライズもなく平和にハガツオを堪能した。
ちなみにうずわ飯風に青唐辛子を混ぜてたたいたものの、青唐辛子を入れる必要性をあまり感じなかった。
ハガツオは青唐辛子とそこまで相性良いわけではないみたいだ。
むしろ小ネギを入れてネギトロのように仕立てた方がハガツオの美味しさが引き立ったかもしれない。
カンパチとシロダイは握り寿司
鮮魚セットが来た翌日の夕方、既に残る魚はカンパチ、シロダイ、エボダイ半身となってしまった。
無性に寿司が食べたくてしょうがなかったのでカンパチとシロダイは全て寿司行き!!
カンパチはやっぱり優秀
カンパチは身が結構落ち着いてきていて、寝かせて食べるなら明日がリミットかな、という印象。
だがさすがに身質がしっかりしている魚らしく寿司でも歯ごたえはしっかり残っている。あら汁にしても身の旨味が感じられて優秀!
もう少し生の状態でも旨味が分かりやすく出ていると酢飯との相性が良くなりそう。
シロダイはメタボすぎなのと以外と鮮度落ちが早い
シロダイはちょっと引くレベルで脂がのっていた。内臓脂肪もすごいしこの魚なんだか養殖みたいだな…と思いながら柵どりしてみると今度は身が柔らかい。
本当にめっちゃ柔らかくて切り付けの難易度が高い。。
もしかして昨日のうちに食べるべき魚だったか…?と不安になったものの臭いは大丈夫だったので一安心。
かなり熟成が進んでいる状態になっていたので旨味はしっかりしていたが、臭いではないがどことなく何かが引っかかる風味。脂の臭いかな?
そこでわさびと合わせてみると・・・お、変な風味が消えて美味しい!!
熟成具合は釣りあげて4日目くらいのイサキみたいな感じかな!
まとめ:相模湾の地魚なら魚卓は正解だと思う
今回、大人2人で2日ほどでほぼ食べ切ってしまった魚卓のお試しの鮮魚セット。
商品名に違わぬ地魚っぷりで大いに楽しませてもらいました!
シロダイやエボダイに手を出すのは初めてだったし、ハガツオは産地でしか食べられないものと思っていたので普段都市部のスーパーにはまず出回らない魚達を味わうことができたのは楽しい体験だった。
やや難あり?と感じたのは鮮度保持だろうか。今回台風の影響もあっていつもと違うタイミングでの水揚げとかあったのかもしれないが、袋を開けた瞬間に出てくる独特の魚の臭いや目の微かな濁り、身の柔らかさは若干気になる。
とはいえ食べてみると生臭さは全くなく、スーパーで購入するものより断然鮮度が良いことが分かった。
若干気になる点にしても、それは僕が普段神経締めされてたりがっつり血抜きされてる魚や水揚げ数時間後の魚を食べ慣れているから感じたのかもしれない。
釣ってきた魚ばかり食べてるからなんとなく目や舌が肥えてきたのかな?(笑)
相模湾の色んな魚を食べたくなったら次も頼んでみよう!
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