9月に近づき秋鮭や筋子がスーパーに並び始め、ふと疑問が沸いてくる
秋鮭って活け締めされたらどんな味わいか気になりませんか?
8月後半あたりからスーパーに筋子や秋鮭がちょろちょろ出てき始めたな・・そういえば秋鮭って天然ものばかりだよな。
・・・そもそも鮭って切り身状態でしか売られてるの見たこと無いし、これが活け締めされてるような鮭だったらどんな感じなんだろう?
うーん、気になる。
本当に鮮度の良い鮭なんて関東に住んでたら滅多に見られるもんじゃないし、一度活け締めされた秋鮭まるごと食べてみたいなー。
ということで調べてみたら北海道の信頼できる漁師さんが丁度販売してたのでさっそくぽちっと購入してみた。
結果。
ものすごーく、良かったです。マルホン小西漁業さんから取り寄せましたが、活け締め秋鮭はすごーく美味しいですよ!!
早速注文!届いたのは予想外の大きさの立派な秋鮭!!
活け締め&血抜きが安定しているマルホン小西漁業さんから購入
今回はマルホン小西漁業さんから。以前鮮魚セットを頼んで北国の魚たちが驚くほどきれいな状態で、そしてしっかり活け締め&血抜きされた状態でやってきたお魚屋さん。
活け締めされた秋鮭を販売している漁師さんはあまり無いようだけど、食べチョクでもマルホン小西漁業さんの活け締め秋鮭は扱っている。
鮮魚セットのほかにもムール貝やホタテ、刺身で食べられるニシンといった北国の面白い商品を多く扱っている漁師さんなので季節ごとに結構頼みたくなるところだ。
しっかり血抜きされていて身に張りがある綺麗な鮭が届いたよ
そして届いたのがなんと重さ3.3kg、長さ70cmの美しい巨体な鮭!
鮭ってこんなに大きくてきれいな魚なのね・・・身も相当取れそう。注文したのは約3kgの秋鮭(メス)だけど、ここまで大きいとは思わずちょっと驚き(笑)
この大きさの魚となるとワラサ・カンパチ・ヒラマサ・あたりと同じようにまな板を大きくはみ出すよねー。シンクを綺麗にしたうえでそこでさばいた方が楽かもしれない。
鮭の切り身の知識しか持ってないと予想外のことが多くて楽しい
よし、早速さばいていくぞ!
と気合を入れたらなんか色々すごいぜ秋鮭!!切り身しかまともなイメージが無かっただけにギャップがでかいw
予想外① ぬめりと重さと大きさに圧倒される
鮭ってぬめりがあるんです。
この巨体まるまるがっつりぬめりを持っているんですよ。でっかくてずっしり重いのに、さらにぬめっているので、まな板に置く前に処理が必要。
まずは袋に入れたまま軽くうろこを取りたければ取る。取らなくてもOK。なぜならあまり鱗がきになるお魚ではないから。
袋から取り出して今度は綺麗にしたシンクに鮭を置き、塩4掴みくらい大量に鮭にすり込んでがっつりぬめりをとり、流水で綺麗に洗って・・・という感じの下処理をしてからようやくまな板でお魚さばきを開始!
魚が大きいからシンクで豪快に処理しなきゃならないのがちょっと手間取るかも。
予想外② 頭どうしましょうか!
そう、そりゃ活け締めの鮭まるごと買ったんだから当たり前なんだけどでっかい頭とカマが取れるわけですよ。
金目鯛なら兜煮、ブリならブリ大根とかあるけど「じゃあ鮭は?」って聞かれると全く思いつかない。。鮭の頭ってどうやって食べるんだ・・・?
氷頭なますはあまりおいしそうじゃないし、小さめに切り分けてアラ汁とかが良いのかな?
レシピを調べてみるとやっぱりアラ汁とかが多そうだし、出汁は間違いなく良いものが出そう・・・と思いつつ、今回はせっかくなので三平汁で食べてみることにした。
予想外③ でっかい筋子が2つ!!
とりあえずぬめりもとって頭は落とした!水気をふいていよいよ筋子の取り出し。
慎重に腹を開けてみると・・・
立派な筋子!!が、2つ!!!!
よくよく考えてみると、卵って基本的に1匹に対して1対(2つ)ついてるんだなって。いつも魚さばいてるのに鮭ほどの大きさになると2つついててとんでもない迫力(笑)
重さを測ってみると451g!!
大量!これは塩味と醤油味のいくらにして楽しませて頂こう!
活け締めされた鮭が驚くほどの美味しさだった
さて、ぬめりもとって筋子もとっておろしてみると綺麗な色合いの身が現れた。今までこういった系統のマス的な魚をさばいた経験がなかったので鮮やかな色合いに圧倒される。
臭いも無くすごく綺麗。こんなに綺麗なオレンジ色とはね・・・恐れ入りました。
このまま冷蔵庫でも数日持たせられるが、そこで食べきらない部分は下味をつけて早めに冷凍に回したほうが美味しさが保たれる。
頭やカマ、中骨などのアラは優先的に料理していくにしても、たっぷり取れた身はゆっくり色々な調理で食べられそうだ。
イクラがやーばい美味しい!
まずは「はらこ飯」ぽい鮭の親子丼!
取り出した筋子はその日のうちに塩味verと醤油味verの2種類を作り、翌日の朝、塩しておいた鮭の切り身とともにご飯を炊いて食べる。
イクラと鮭の身をほぐしたフレークをご飯の上にたっぷり盛って食べると最高!!
超美味い。
間違いない旨さにもう幸せ爆発!!
ちなみに味付けをするまえの、いくらにほぐしただけの状態のものを一口食べてみたらすーごい濃厚な味わいで、かつ臭みが一切感じられなかった。
ポテンシャル最高品質の筋子だったと思う。
超万能な秋鮭は加熱する食べ方も色々
シンプルに塩焼きで秋鮭をじっくり味わう
せっかくの超鮮度の秋鮭、塩鮭のように塩を振って馴染んだら焼いて食べてみた。どんな感じかな?
当たり前なんだけどうーまいっす。
身はジューシーでふっくらとしていて、味は塩鮭。脂はあまり乗っていないけど本当に身がふっくらしているので全く気にならない。
そして鮭ってこんなに上品な香りだったのか、と感じさせる一品。スーパーで購入する塩鮭って鮭のあの独特の香りが結構強いんだけど、この鮭はそれが無い。
ほんのり「鮭ですね」と分かるくらいの上品さだ。
ちゃんちゃん焼きで北海道の郷土料理を味わう
せっかく豪快に切り身を使えるんだから、ということでちゃんちゃん焼きを作ってみた。
たっぷりのバターで身側を炒め、ひっくり返したらキャベツ、人参、玉ねぎ、きのこなど好みのお野菜を入れて上から味噌だれを回しかけて蓋をし、弱火~中火で蒸し焼きに。にんにくは加えない派。
野菜が柔らかくなったら蓋を開けて鮭の身をほぐし、中火で水分を飛ばして完成。
ちゃんちゃん焼きもんのすごーーーーーーく美味い。
本当に、これがマジで美味い。
- 味噌とバターの相性も良い
- 野菜も美味い
- なによりこの味付け。鮭との相性がとんでもなく良い
- 鮭の旨味たっぷりの身を味噌味とバターの風味・コクが包んでる
いやー、マジで美味しいなこれ。おかずとして最高峰の美味しさかも。
活け締めまるごとの秋鮭だからこそ作れる料理
活け締めされた秋鮭が高品質な美味しさを持っていることは十二分に分かった。
今度は頭など、鮮度が保たれている状態でなければ使えない素材なども調理してみる。
頭とアラからとった出汁を使い、三平汁で鮭丸ごとの旨味を堪能する
どうやって使おうか少し悩んだ秋鮭の頭。
これだけポテンシャルを秘めている魚なので、鮭の塩味一本で勝負する北海道の郷土料理、三平汁塩味verで食べてみることにした。
まず頭と中骨を丁度良い大きさに切り分け、全体的に少し強めに塩をして網のせる。そのまま冷蔵庫で二晩おいて十分塩味を中まで行きわたらせる。
鮮度の良いうちに塩をしておいたので、二晩寝かせても臭みは一切出ず。
ジャガイモ、人参、ゴボウ、大根といった根菜類の乱切りと昆布を水から煮だし、沸騰したら頭とアラを投入する。水が足りなければ具材がかぶるくらいまで追加で水を加えて、後はゆっくり煮込むだけ。
根菜類が柔らかくなるころには鮭から出汁と塩味がしっかり溶け出して汁物として完成する。
滋味あふれるってこのことっすね・・・
これも北海道の郷土料理なんだけど、なんだかため息がでる美味しさだ。根菜類の旨味と鮭アラの旨味がしっかりかみ合っていて、すごく芯の通った味わいに仕上がってる。
そしてアラをつかったらもしかしたら出るかな?と思っていた生臭さも一切なし。鮭の良い香りと根菜類の良い香りが相まってとにかくなんだか落ち着く美味しさ。
今回のアラを使う作り方は、鮮度の良い鮭でないと作れない方法な気がするし、関東でこれを食べられるのは結構貴重な体験かもなー。
ちなみに塩味は丁度良かったのでとくに水の量の調整はしなかったけど、濃い場合は少し薄めたりとかするらしい。
-20℃で1週間冷凍し刺身でも味わってみる
やっぱり食べてみたいのが秋鮭の刺身。
筋子に栄養を持っていかれてたり、アニサキスの危険性が高いといわれている魚種でもあったりするので刺身で食べるのはちょっと微妙かな・・?と思ったんだけどこれだけの鮮度の良い状態を刺身でたべないのはちょっと勿体ないな、という意識に負け、試してみることにした。
説明書きには「サケを生の刺身で食べることはおすすめできません。刺身で食べる場合は、最低限冷凍してからお召し上がりください。」と書いてあったのでこの食べ方は自己の責任の下、何か違和感を感じたらすぐ病院に行ける体制・時間帯を考慮する。
アニサキスは-20℃以下で24時間以上冷凍が推奨されていて、さらにアメリカFDAでは生食用の魚はー20℃以下で7日間の冷凍が必要、となっているので今回は念入りに冷凍庫で7日間、芯までしっかり冷凍してから食べることにした。
さらに薄切りにして一切れずつ目視確認しながら食べる。これでアニサキスは大丈夫・・なはず!
おー、なるほど。
「サーモン」と違って脂はのってない。身は柔らかくてあっさりとした味わいのなかに鮭の香りがあって、醤油とよく合う。
軽く漬けにして食べると結構良い味になりそうな味わい。満足!!
使い切れない分は切り身&下味つけてさっさと冷凍!!
冷蔵庫保存で数日以内に使い切れそうにないな、と思った分は、鮭が届いた翌日くらいに切り身にして味噌漬けと一夜干しを作り、冷凍保存!
魚は何もせずに冷凍するより、下味や脱水をしたうえで冷凍した方が身の劣化がかなり遅くなり長期間美味しく食べることができる。
今回の鮭のように数日以内に食べきれない量の魚を入手したときは超オススメ。
ちなみに味噌は流水で落としてからペーパーでしっかり水気を拭き取り、一切れずつラップして冷凍。食べるときはレンジで解凍してそのまま魚焼きグリルで焼けばすぐに食べられるし、魚の身が薄ければ解凍せずそのまま焼いても美味しい。
他にも幽庵漬けや西京漬けとかも美味しいはず!慣れてきたら洋風の味付けも面白そうだなー。
活け締めされた秋鮭は最高に楽しめる!身を楽しむならオスもアリかも
今回取り寄せた活け締めの秋鮭、最高でした!!
鮮度の良い、活け締めされた秋鮭はスーパーで買うものと別格。たっぷりの筋子から大量のいくらを作ることもできたし、美味しい切り身が本当にいっぱい取れた。
スーパーで「季節ものだから気になるけどちょっと高いな・・」と思っていた秋鮭、漁師さんから直でこれだけの鮮度のものを買えるなら十二分にもとが取れる。
マルホン小西漁業さんでは身を楽しむならオスがオススメ、ということでメスとオス両方を直売している。オスからは白子が取れるし、鮮度抜群の白子は本当に美味しいからそれはそれでアリかも。
ということで活け締め秋鮭おすすめです!!
秋鮭一本まるごとさばけるか&食べきれるか不安な方へ
この記事を書いた後も再び鮭を取り寄せて食べています。
実際に取り寄せた時にどうやって食べているか、どうやって省エネでさばいているか具体的に解説した記事を書きました。
あわせてどうぞ!
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