船釣りを初めて4,5年経過した今でも貸し竿から離れられない
堤防釣りは小さいころからやっていたので、昔から愛用していた小物用の竿を使っている。自分専用の竿。
だが、船釣りを始めてみてから自前の道具を少しずつ揃えて行っているものの、船釣り用の竿とリールは一向に買う判断に至らない。
オールマイティに使えるものがあるなら買うのも良いよな~、と思ってはいるんだけど、そもそも船釣り用でオールマイティに使える竿なんて存在するのか?リールは?ラインは?と考えだすとどうも食指が動かない。
新型コロナで思うように釣りにも行けない世の中なのでこれを機にマイロッド&マイリールを持たず貸し竿を貫いている理由をちょっと整理してみたい。
船釣りの対象魚は多岐にわたる
そもそも僕が年間通して楽しんでいる船釣りはどのような特徴があるのか。
これは船釣りに限った話ではないけど、釣れる魚や釣りたい魚は本当にバリエーション豊富だ。陸から狙う釣りよりも豊富かもしれない。
対象魚はサイズが豊富。そして季節によって釣れる魚も変わる
小さい魚から行くと、シロギスや手のひらサイズの小アジ。ここから中型のカサゴやカワハギ、イサキに移りさらに大きくなるとイナダやマダイ、そしてそこからヒラメ、ワカシ、カツオ、アコウ。極めつけはキハダマグロ。
これだけ重さの違う魚を相手にできるのが船釣りだ。
面白いことに季節によって綺麗に釣れる魚がすみわけされているので、年中色々な魚を狙うことができる。となると、逆に言えば、自前で竿を1つ買ってみてもあるシーズンのある魚にしか使えないという可能性もある。
竿とリールは魚のサイズ、、というより釣り方で変わる
竿やリールは狙う魚によって変えるものだが、もう少し正確に書くと「どのような釣り方をするのか」によって変える必要がある。
一番分かりやすいのがカワハギを狙う場合と金目鯛を狙う場合の比較かもしれない。
カワハギを狙う場合・・・竿はやや硬めの先調子でリールは小型の手巻きが定石だ。
色々と細かい誘い方を駆使して釣る事、カワハギの繊細なアタリを感じ取って針に掛ける必要があることからこのような竿が必要になる。また、浅場での釣りになるので手巻きになるし、ずっと手持ちで誘い続ける釣りなので軽いタックル、つまり小型のリールが必然的に選ばれることになる。
一方で金目鯛を狙う場合・・・竿は柔らかめで何より重さに耐えられるものが必要になる。そしてリールは電動リールだ。
まず金目鯛のいるところは200mほどにもなる深場。それだけの深場に仕掛けを落とすために150~250号、時にはさらに大きなオモリを使うことになる。この重さに耐える設計になっている竿はカワハギ釣りと同じ竿になるはずがない。そしてこのオモリ+魚の重さに耐えられるパワーを持った電動のリールが求められる。
と、こんな感じで、釣りたい魚に対してどのような仕掛け・釣り方をするのかによって竿もリールも全く違うスペックが求められることが多いのが船釣り。
魚種ごとに大体釣り方は決まっているので、釣具屋さんに行って竿を見てみると、アジ用、シロギス用、ヤリイカ用、カワハギ用、・・といったように魚ごとに専用ロッドが用意されている。
竿を一本買っても毎回使えるわけではない
どうせ自分専用の竿やリールを用意するなら、できるだけ汎用性の高いものが欲しいな、と思っていた。だけどそんなものあるのかな?
先にも書いたけど、魚によって大体竿は専用のものが用意されている。
一番汎用性が高いものでイメージしやすいのは五目釣り用の柔らかめの竿だ。あれならアジもいけるし、ヤリイカ&スルメイカも狙いやすそう。要するに同じくらいのサイズの魚で柔らかい方が良いのか、硬い方が良いのかも大体同じものが必要な釣りであれば、汎用性を持たせることができる。
ここで、これまで僕が狙った魚を振り返ってみると、、、
カサゴ、シロギス、アジ、カイワリ、イサキ、カツオ、マダイ、カワハギ、クロムツ、キンメ、アマダイ、ヤリイカ
こんなところ?
この中で五目釣りで釣れてくる魚を選んでみると、カサゴ、アジ、カイワリ、イサキ、という感じか。この4種は同じ竿が使えるのかもしれない。
シロギスはもっと小物用の竿が必要だし、カツオはあの強引な引きに耐えられるしなりのある竿が必要。クロムツやキンメは意外と五目釣り用と同じ竿でいけるかもしれないけど何号のオモリまで耐えられる設計にしてあるかによる。
といった感じで見てみると、竿を一本用意してみたところで毎回の船釣りに持っていけるわけではなく、一年中「マイロッド」を使いたいならそれぞれ揃えていく必要があることが分かる。
結構お金かかりますよね・・・
貸し竿で毎回釣りをしているのはコスパだけか?
つまり、釣り用の竿は一本当たり数万するような相場なのに一本用意しただけではカバーできる魚種が少なく、中々出を出しにくい、という理由から貸し竿を使うに至っている。
しかしコスパが良いからという理由だけで貸し竿にしているというわけではなく、実は貸し竿には相応のメリットがある。
それは船宿が「丁度良い」塩梅の竿、リール、そしてラインを用意してくれていることだ。
毎回の釣行に向けて自分で組み合わせを考えリールにラインを巻きなおすというのも楽しそうではあるが今の自分の生活ではその時間は少し惜しいのが実情。船宿がその作業を代行してくれる、と考えると中々嬉しいもの。
しかも釣らせることを生業としている釣りのプロが船宿なわけだから素人考えの組み合わせや下手に高級すぎる道具よりもよほど信頼できる。
そもそも釣りは良い道具を持ったからと言って釣れるというわけではないわけで…と、いうことで、まだ貸し竿から卒業する判断には至らないしだいでございます。
貸し竿、良いよ!!
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